第44章 ボーダーでの日々
今から1年半と少し前、両親と話していた恵土の言葉が蘇る。
部屋に遊びに来てから、風呂に入って
恵土「一緒に入る?(にや&キラン」
菊地原「要らない、勝手に入れ!」
父「覗くのもありだぞ?(キラン」
母「いっそのことなら背中流しに行く?(キラン」
菊地原「だからやめてって!!!;」
恵土「あっはっはっ!!^^
お前、幸せもんだなあ(かっかっかっ!」
菊地原「どこが!!!;」
恵土「両親がいるんだからいいじゃん^^
私なんて、住んでた村を近界民に丸ごと殺されて奪われたぞ^^♪」
その後に、1階で恵土が両親と話し合ってた内容だった…
恵土「私も…同じなんです。
誰も理解者がいなくて、解ろうとしてくれる人もいなくて
真正面からぶつかってきてくれる人なんて、いなかった…
もう、現れるわけもないって勝手に決めつけていた(目を伏せながら笑う)
…で
不良の暴力から助け出した時、同じような眼を向けてきた。
『ああ…
私も、あんな眼をしてたんだ』って、初めて知った…(微笑)
家族以外、そういう人がいなかった。
住んでた村人、割合でも500人に500人がそうだったから^^;(右手で右側頭部をかく)
だから…
『怪我しないようにしろよ!^^』
あぁ、言葉をかけたけど…
きっと、本人は覚えてないような小さなことで……
でも、私は覚えていて…
不良も不良であいつのこと知った風に好き勝手ほざいてたから
裏通りでしばいたけどね(悪魔笑い)
ばれないように(ギラン」
母「あらあら^^;」
父「あいつらしいというかなんというか(苦笑」
恵土「…だから…
あいつにはもっと、笑っていて欲しい(微笑)
人と関わることで
苦しい思いもしてきた。
理解しようとしてくれる人がいなかった。
周りとどうあっても違う所があって、差別ばかりされた。
勝手に距離を取られて、噂だけが独り歩きして決めつけられた。
友達だって思ってたやつから、そうじゃないって言われたりもした…
もう嫌だって
人付き合いなんて、もうしたくないって思ったりもした……
けれど、違っていたんだ。
それだけが全てじゃないって、解った。
それこそ、ぶつかってかないと解らなかった。
一緒に玉狛で暮らしてる連中は全員、私が助け出したもので…
風間も太刀川も、同様に助けて…