第44章 ボーダーでの日々
どこまでも一途で、真っ直ぐだってことを知っているから(微笑)
それが恋だってことも
誰かに恵土先輩との時間をとられたくなくて、気をひきたかったのかということも…
それだからか
いつも以上に鋭くなって、厳しくなって……
その分、何度でも付き合ってはぶつかり合っていたことを
僕は知っている。
この身で、心で…
ちゃんと、今も向き合っている。
ホント…めぐり合えてよかった。
どこに繋がっているのか解らないような道ばかりだった。
何がどう転がっているのかなんて、歩かなければわからない。
それでも…
嫌いだったサイドエフェクトも
恵土「聞こえるもんは仕方ないだろ?
そういうのは『個性』っていうんだ!(人差し指を立てる)
お前にしかない、特別なものだ!
堂々と胸張って使えよ!^^
お前だけの武器だ。
磨けば力になるし、強みにもなる!
頑張れよ!きくっちー!!^^
あ、でも恋バナの盗み聞きはやめような?(こそこそ」
菊地原「何の心配してんだバカ(じと目&溜息」
恵土「なんだよ、そのあきれ果てたような目!;
途中まで呆気にとられてたくせに!」
菊地原「うるさい!一瞬でも喜んだ僕がバカだった!!」
ぎゃーぎゃー!!
差別の総称になっていたはずの、強化聴覚も
(学校内の噂を全部網羅してるだか何だかの心ない一言がきっかけ)
聞きたくもないものが聞こえてイライラしてた気持ちも
菊地原「うわっ!
恵土先輩が触れた動物全部寝てる!
まさか…呪い!?(汗」
恵土「誰がじゃ!!;(汗&ぷんぷん)
…
まさか、ホントに?;(ずーん;」←ショック
菊地原「いや、冗談ですからね?;真に受けないで;」
全部、どうでもいいと感じてしまう。
この人といると、些細な事で悩んでいるように感じてしまう。
開放されたような、不思議な感覚に包まれる。
この人の傍にいると、落ち着くのは
きっと…
きっと、相手の幸せを願う澄んだ心しか持っていないから。
悪意だか敵意だか殺意だか、そういう邪気なんて持ち合わせていない…
それが、一番大事なんじゃないのかって思うようにもなった。
この人がいてくれたおかげで、僕は変わった。
視えてくる世界も、聞こえてくるものも、変わっていった。
だから
僕は、こうして傍に居れるだけで…^^