第44章 ボーダーでの日々
それでも、両親は…
こんな僕をいつでも受け止めて、受け入れてくれた。
でも…
こんな腐り切った世界に、そんな心無い一言が当たり前になってる世界に
一つだけ、そういうことができない人がいることを
僕は知った。
そしてそれは…初めての出来事だったんだ。
人のために涙を流すような人で…
自分のせいじゃないのに
少しでも関わってるだけで、自分がいたせいでって
居なければ、少しでも変わって
そんな想いせずに済んでいたかもしれないのにって
そう思って、苦労してきた分
その人に向かい合って、手を握ったり抱き締めてきたり…
何を知らないまま、少しの情報だけで決めつけて語って
知った風な気になって、こいつはこうこうこうだ~なんて言ったりはしない。
真正面から向き合って、話し合って
その上で、言ってくれる人だってことを解っている。
上っ面やそんなものは気にしないし持っていない。
表も裏も何も関係ない。
そんな人がいるってことを、今まで知らずにいた。
恵土「ここに居る人たちは私が保証します!
かっこ保証期間は一ヶ月オンリー!♪(ウィンク」
菊地原「短いね信頼期間、どんだけ悪い人なの」
恵土「バカヤロウ!すっげーいい奴だっての!!
さっき言ったのは単なる愛称云々の問題だ!
第一、どんだけいい人でも反りが合わないってことがあるだろ!
私にとってこいつらは反りが合うし楽しい!
でも、お前が絶対に合うって保障はどこにもないんだからな」
真剣に考えてくれているってことだけは解ったし
真摯に向き合ってくれていることは否が応でも伝わった。
菊地原「………ばっかじゃないの^^//(くすくす」
それでも、僕は嬉しかった…
それだけ、待ち望んでいた存在だったから^^
っていうか、今まで一人もいないってのが不思議なんだけど…
ホント、陰でこそこそ言う奴ってのは
それこそ、社会的常識みたいなもので
聞こえるようにわざわざ同じ教室や場所に居る時に離す奴もいれば
陰で言って、知られないようにしている人だっている。
そういう人は、真摯に向き合っていないと思っている。
でも…
あいつの場合はそれが失礼だって思っているようで…
恵土「言いたいことがあるんなら、相手に直接言えってんだよ!
意地悪い奴等だな(ぷんぷん」