第43章 飲み会(過去と今)
「そんなに怖いんなら監禁しとけば?」
『私は…いちゃ、いけないの?』
涙を流しながら思う中、それを感じ取れる苦悩が攻め入る。
母上も霊感を持っていたからこそわかるが…
鋭い時は、自身に伝わってくることの方が多い。
無意識の内にでも、否が応でも感じなければいけなくなる。
…
結局、また
繰り返されてしまうのだろうか?
勇気を持って言ったけれど
信じて、話してみたけど…同じになってしまうのだろうか?
やだ…
嫌だよ
もう、生きるのも
何に怒ったらいいのかさえも解らないよ;
ただ、全部に関して共通してる点がある。
それは…私が関わったってこと。
そして、それで未来が変わってしまったこと。
怖いよ…
生きてる人間が、一番怖い
だって…
何でも、思ったように行動できるから
それがたとえ、いいことでも悪いことであっても…
ばきぃ!!
殴り飛ばされて、さらわれそうになった直後
父上が割り込んできた。
父上「大丈夫か!?
あの血のことは何にも使うな、たとえ良心からだとしてもな(超小声」
恵土「でも、不作で困ってt
父上「だからといって、お前が犠牲になっていいわけじゃない!
俺たちの気持ちも解るだろ?
傷付けられて苦しむお前を、俺たちは見たくない」
私だって、視たくないよ…
父上と母上は純粋に白いもやもやは、あったかくて
優しい愛情をぶつけてくれるのに対して…
寄ってくる周囲に見える、黒いモヤと
その利用しようとしてくる感情の醜いことも…
父上と母上は、いつだって守ってくれた。
でもね…
自分が関わったせいで傷付くのを見るのが、一番辛いよ……
誰も、助けてくれなかったくせに
『うああああああああああああああああああっ!!!!;』
人は好き勝手に言い合い、レッテルを張り付ける
「殺されたんだって、近界民に」
ひそひそとささやかれる中、張り付けられたレッテルは…
「近界民に村全てを奪われた人」
それは簡単につけられ、広められていく…
本人の気持ちも考えずに…
『本当に可愛そうなのは、私じゃない。
私がいたせいで殺された、皆だ。
皆を殺したことで悪人になった、その人たちだ。
私さえいなければ、起こり得なかったことだったんだ』