• テキストサイズ

鬼神乱舞 【ワールドトリガー】

第43章 飲み会(過去と今)




何も…考えない方がマシだ。


その当時の私は…

一日一日を生きるので、いっぱいいっぱいになっていた。


話す喜びを知ったのは…

友達をもる嬉しさを知ったのは…十日ほどで終わった。


三日天下よりかはマシだったけれど、心には……もう…


そうして気付けば…

誰も助けようとはされないまま、好き勝手な噂だけが闊歩していた。


真実かどうかを確かめようともせずに、傷付くのを何とも思わず…

いや、それよりも悪いのは自分自身なのだと知った。


お前が勝手だから悪い。

孤立は、いつまでも続く…


心の叫びも、感情も…


誰にも気付かれないまま…

表情の変化が読めないなど、それこそ腐るほど言われて……


「臭くない?」

「におうようにやってんだろ?わざと」

『そんな風なこと、してないのに…)…』


「来るなよ」

『いちゃ、いけないの?)…』


無視しては拒絶され、否定され続け…

自分たちだけが笑い合い、当然のような顔をする環境。


『…(…もう、いいや』


それから、暗闇が支配した。

それでも、嫌いにはなり切れなかった。


その一人一人のことを知ったわけじゃないから。

それで言い出して、好き勝手に言えば同じになるから…


そうすれば、こんな痛みや苦しみを味あわせてしまって

辛い思いをさせることになる。


それが、一番つらいと感じていたことだったから……


それでも、それが伝わることはなかった。

思うだけで、いつも終わりだった。


それを伝えるために、テレパシーって能力を

後で目覚めるように神様が与えていたのかについては、今も定かではない…


あっちの私は、そういう目に遭ってきていた。


最後には、人に絶望してしまったのか

その出来事からか、話すこと自体を体が拒絶するようになり…


話しかけることが、本当に難しくなっていった。



それでも…

大好きなんだよ、笑顔が……


幸せを噛み締めて、笑ってられる。

そんな顔が、幸せが大好きだから………


もっともっと、相手に味あわせたいって思っちまうんだ。

だから、助けになりたい。



そりゃあ、恐怖もあるかもしれない。

でも、それは後で加わった感情だ。


それもひっくるめて、助けになりたいって気持ちに嘘偽りはない。

ただ、笑ってて欲しいから

/ 1782ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp