第43章 飲み会(過去と今)
と同時に、話しかけたいとか
様々な欲求が消え失せ、うなだれると同時に伸ばそうとしていた手が落ちていった。
操り人形の糸が切れたように、手が力なく落ちた。
そのまま、扉を背に立っていた。
入るのは入れず、そのまま…
「それ以前に、いつだって一人きりでしょ?あいつ
友達になってやってるんだから感謝して欲しいよ」
「それ、友達って言わないでしょ?」
「そりゃあんたとは友達だよ。
あっちは違うから。
あっちが勝手に友達だって思ってる人なんだよ。
その上、いじめられるような要因勝手に作って自滅してるのに
何で私が助けなきゃいけないの?
勝手に話したあっちが悪いんだよ。
話しかけてるのに気付かなかったり
何かに集中すると、そん時から聞こえなくなったり…
無視されてるって思われても文句言えないでしょ?」
『!…
(その通りだ。私は……』
そう思いながらうつむき、拳を握る中
涙が頬を伝ったのを、肌で感じていた。
チャイムが鳴ってからすぐ、トイレに行った後の帰り道…
「なんか変なの視えてるんだって?」
小さな出来事から、だんだんと広がっていって
気付けば、いじめられるようになって…
友達だって思ってた人には、
「友達じゃないよ」
最終的に、孤立無縁になってしまった。
(もう…
二度と、話すわけにはいかない……
誰にも、この想いは伝えるわけにもいかない。
苦しくて痛いのを、誰にも与えたくないっ;
こんな思い…私は、大嫌いだ;;
そんな思いを味あわせるのは嫌いだ。
でも、人自身が嫌いなんじゃない…
自分が、存在したせいでそうなった。
そういう存在に、自分がさせてしまった。
私が関わったことで、その人に業を背負わせてしまった…
それが、一番辛いんだっ;;;
自分の辛さも痛みも苦しみも、どうでもいいっ;
その人が幸せで笑ってなきゃ…
泣いてる人や苦しんでる人がいれば、笑えない。
笑えるわけなんかないじゃんか;;)
拳を握りながら、涙が零れ落ちていく。
それから、人と関わらないようにした。
でも、結局は変わらなかった。
言う人は言うし、周囲は周囲で変わることはない。
『『友達』って、何なんだろう…』
その小さな呟きは
誰にも届かぬまま、風となって消えていった……