第8章 神話
遊真「恵土の左目は大丈夫そうに見えたが
包帯を巻く怪我を負うほど、必死だったんだな…)
俺には何も言わせてくれなかったな」
唇を尖らせる
レプリカ「解っているからだろう。
「俺も幸せだ」と言おうとしていたことも」
遊真「!…
そうだな。サイドエフェクトって便利だな。
言わなくても通じ合う」
レプリカ「そうだな」
眠りにつく恵土を見る中、各々が呟く。
レプリカ「だがユーマ、あの神話には続きがある」
遊真「ん?何だ?
まだ続きがあったのか」
恵土が呟いていた中、起きていた人もいたのだが
風間&迅&太刀川&三輪&木虎『…』
レプリカたちの言葉を聴く前に
再び、眠り出していた…
レプリカ「ああ。聞きたいか?」
遊真「…ん~。
恵土が起きていた時に話してくれればいいんだが
後で伝えてもいいか?」
レプリカ「それを決めるのは私じゃない。
ユーマ自身だ」
遊真「…じゃあ、聴こうかな(微笑」
~神話の続き~
その王を、神と呼ぶようになった。
一つにまとまり、正式に国が出来上がってから
その力をもって、争いによって傷付き
消えゆくはずであった星=国を、己のトリオンで支えた。
というのも、惑星国家自体はトリガーで
そのトリオンによって支えられていたからに他ならなかった。
他のことに使うよりも
受け入れ、ありのままの自分でいられるよう
幸せを感じ、笑顔で過ごせるよう尽力し続けた。
その内、その光の力は増していき…
膨張し、その国が争いによって失った物質が復元された。
遊真「恵土の使っている万物創造か」
レプリカ「ああ。
空間を生み出し、万物を生み出す。
近界の国は星の上に作られているが
その星そのものも巨大なトリガーを使って作られ
神域と呼ばれていたのは
もともと世界を作った際に
神が惑星ごとに与えていたトリオン。
その巨大トリガーと同化して
寿命が切れるまで星を支え続けるのが「神」
神が死ねば、雨・風などの星の機能も停止する。
その神が、異様なまでのトリオン量と質を持っていた。
だからこそ、神の国としてふるまうことができたのだそうだ。
それ以降、足りないトリオンを奪うため
他の国々へ遠征へ行ったり
その国としての役割を示す王を、王と呼ぶようになった」