第43章 飲み会(過去と今)
その音に真っ先に駆けつけたのは、迅だった…
扉を開けるや否や
走ってたせいか息を切らしながら駆けつけ、
迅「ごめん!;
視えてたのに!なのに、俺っ;」
涙ながらに言っていた矢先
恵土「大丈夫」
迅「でも、俺が!;」
恵土「迅は悪くないよ。
私が勝手につまづいたんだ^^;」
迅「…けどっ;」
声を詰まらせながら、涙を浮かべていた。
視えてたのに、サングラスをせっかくもらったのに…
そういう思いで一杯で、悔しさともどかしさで震えていたらしい。
恵土「苦笑&溜息)ふう…
迅」
一回息をゆっくり吐きながら
そう言いながら目線を合わせ
迅の肩に手を置いて、優し気な目を向けた。
迅「!」
それに迅は
目を見開きながら、恵土を見つめ返していた。
真っ直ぐ向き合おうとしてくれた姿勢が、それだけで伝わったから…
恵土「誰もが、何をするかを自分で選んで行動している。
それは、一人だけの責任にはなりはしない(微笑&なでなで)
だから迅…
そんなに責任を感じなくていいんだ。
そりゃあ、あらかじめ教わっていれば避けられたかもしれない。
でも、そうでなくても関係なんてないんだ。
いつしか、未来に繋がっていたとしても…
私にとっては、変わらないものがある。
それは…
お前が、大事な人だってことだ^^」
迅「…」
手を頭に乗せながら言う中、日の光が入ってきた。
曇り空が、少しずつ晴れていき…
恵土の後ろから、光が差し込んでいく。
恵土「そりゃまあ…
確かに、色々と変わってくるだろう。
それでも、その変化点はというと…
私の部屋の風通しが良くなっただけだし、バルブでいつでも直せる。
そんなに大したことじゃない。
それで怪我したとしても、私は別に怒りはしないよ?
私の不注意でこうなってるんだからさ^^」
迅「…けど」
恵土「その気持ちは有難い。
でもな、迅…
それとこれとは別だ。
確かに、お前には未来視のサイドエフェクトがある。
でも、全部が全部を見つめようとすれば
お前が壊れちまう。
この世界は、全部で一つだ。
でも、その無限大に近いほど多くある中で
たった一つの存在が無から現れても、何をしても…
そんなに対しては変わらない。
もし変わったとしても、お前と会えたからいいんだ^^」