第43章 飲み会(過去と今)
それを見ながら、俺は思っていた…
恵土…
ずっと、見てるからな。
どんなことをされても、手を離すまいとしてきた…
そして気付けば、たくさんの人に囲まれていた。
お前が頑張ってきたことは、何かしら人を救っていた。
たとえ、そうじゃない人がいようとも
それを迷惑だと感じ取るような奴らがいようとも…
『ずっと、大好きだから。
人が、幸せを感じて笑ってられる…
その光景が、私は大好きだから^^』
それが、両親たちと笑い合った日々を思い起こさせる。
生きる原動力となる。
生きる上での目的や目標は…
ただ、そんな未来を護ること…それだけだった。
それでも…
過ごしてきた過去や環境が故か、それを自分には望まない。
いつ嫌われてもしょうがないって…
自分を責めては、いつだって人のために泣くような奴だ。
人のことを想って、考えて…
それだけじゃなく、育った環境による恐怖も加わったけど……
それでも、根本的な部分は変わってないのを知ってる。
少なくとも、さっき恵土にあぁ言ってくれた三上も…
ここに居る、全員も……
おそらく、俺のこの気持ちも視えているだろう。
どう視えているかまではわからねえ。
それでも…
そんなに自分を責めなくていいんだ。
迅からも聴いてる。
悩みは、十二分に解ってる。
あっちの自分が
小4で、友達だって想ってて…
それが、ただの独りよがりで…
その本人は、恵土を友達だって思ってないって言った。
いじめられるきっかけ作って
他の人から見たら変だってことを解った上で
信頼して、その人にしか話してねえってのに…
それを、勝手に言って広まって……
誰一人として、信じられないような環境になった。
何かしら目を付けられて、ひどい拒絶と孤立を味わった。
その本人からは、いじめられるのが怖いからか
元々がそうでなかったのか、あながちわからねえけど…
あれから、友達ってのが解らなくなったんだよな。
その後も結局は…
小6の時に
友達だって言って寄ってきた奴に騙されて、金とられかけて……
そりゃあ…視たくもねえよな。
だから昔、迅にあぁ言ったんだろ?
『だから、大丈夫だよ…迅^^
お前といれば、どんな未来だって幸せだから(微笑』
本心からの温かい言葉を…