第2章 田中恵土
遊真「でも、その理由が俺には分からなかった。
俺が死にかけたのは、親父の忠告を聞かなかったからで
親父が代わりに死ぬ必要なんて全然なかったのに…
何であの時笑ってたのか、それを親父に聞いてみたかった…
だから、これを親父に戻せる方法はないかって」
恵土「けれど、実際には出来なかったと」
遊真「帰ろうと思ったけど…
オサムとチカがA級あがって、遠征部隊に入って
助けに行くってのを聴いて、面白いって思ってね…」
恵土「それで、現在に至る…か」
遊真「…ちょっと思ったんだけどさ。
そのサイドエフェクトで、親父の意思に語り掛けられるんじゃ?」
恵土「…鋭いね。
最上さんの時も、同様だったけど
本人が戻りたがらなきゃ、戻せないんだ…
ブラックトリガーになるのに、全部を注ぎ込んだから
決意を決めたから、戻ろうとする人がいないっていうか…」
遊真「じゃあ、戻せないってことはないんだな!?(ずいっ」
恵土「近い!;)
…確かにそうだな…」
そう言いながら、ブラックトリガーに触れる…
恵土「………そっか」
遊真「…親父、なんて言ってる?」
恵土「…悪いけど、戻るつもりは全くないらしい」
遊真「何で」
恵土「…面倒だから、言われたことをそのままいう。
『戻れば、お前の肉体は死ぬ。
俺がお前を助けたのは、お前に生きて欲しいからだ。
その先の人生を、護ってやれる…
俺があの時、笑っていたのは…
それが、嬉しかったからだ^^』って…
ホント、変わらないよな…
勝手に連れて来て、ミスして置いてった部分もあったけど(苦笑」
遊真「…バカだな、親父は…
そうやって…救う割に、自分の方は…」
本人は、気付いてなかった…
うつむいたまま拳を握り締め、震えていたことを…
恵土「…あと、伝えたいのはこの一言らしい。
『遊真、これからの人生を大いに楽しめ!
後悔するぐらいなら、今を謳歌しろ!^^』
以上!」