第2章 田中恵土
その後、その戦闘のデータを見ていたのだが…
小南「いつ見ても、発射音がくるってるわね;」
恵土「そりゃ、ギリギリまで溜めたからね(キラン」
遊真「結局の所…
恵土が、全身全霊で暴れまくってる所なんてあるの?
淡々と撃ち抜いて任務完了って言いそうなんだけど」
小南「あー。解るわ。
必殺仕事人って感じなのよね」
遊真「二度頷く)うんうん」
恵土「そうかなぁ…
まあ、全身全霊で暴れた事なんて…
スイッチが入った時ぐらいかなぁ」
遊真「スイッチ?恵土にはついてるのか?」
恵土「違う違う^^;」
小南「恵土の場合、戦闘に夢中になると
いやっはぁ~!!って大暴れするのよ」
遊真「想像もつかないな…」
小南「論より証拠。映像もってくるから待ってなさい。
私も久しぶりに見たいし」
そして去っていき…
リビングに、二人っきりとなった…
遊真「それにしても、あれは何て言うんだ?」
恵土「あれ?」
遊真「バルブの形状をナイフにし
柄同士をバルブで作ったロープで隙間なく繋げて
それを周囲に展開させてから回転させて
どんなものも切断する、凄まじい威力を発揮させてた奴」
恵土「あー。チェンソーみたいだからチェンソー」
遊真「まんまだな」
恵土「なんでも削れるからね。
それを敵へ投げつけて
当たる直前に半径300mほどに広げて
建物ごと全部切断するってのもありだよ?」
遊真「なるほど。
とんでもない技なんだな。
(…未だに、底が見えない。
どれだけの修羅場をくぐれば、これほどまで…」
そう見つめる中…
恵土「…遊真」
遊真「ん?」
ふと呼び掛けられ、思考は中断された
恵土「…色々あったんだな」
遊真「そりゃまあね。
サイドエフェクトで解るの?」
恵土「まあ…
何で、ここに来たんだ?」
遊真「……親父のこと知ってると思うけど
親父が俺を助けて死んだ時、親父は何故か笑ってた。
瀕死だった俺を助けて、死んでいったんだ…」