第42章 飲み会(昔話)2
本当のことでも、嘘呼ばわりされる。
聴こえたそれが合っていても、先に映像でも見たんだろと言われる。
目を見開きながら視えるそれは…
到底、言葉だけで表現し切れるようなものではなく…
その目には、眼振が起こり
手まで震えが伝わりそうになっていた。
二宮「ピクッ)?」
風間「眼振?生理的なものか?」
その光景を見て、変化に気付くものは少なかった。
そして恵土は気付けば、諦めたかのように
その手を下ろして、うなだれていた……
恵土(言われてきたじゃんか…
今まで、好き勝手に……
今までと、何も変わらない。
解りもしないのに、その当時の気持ちも知らないで言われるだけ…
その当時から染み付いた恐怖も、決して理解されることはない。
考えなければ、どういう思いをしてきたか知らないくせに!!
考えなければ嫌な思いをさせられる。
同級生に、父に、嫌な思いや痛い思いをさせられる。
理不尽がまかり通るような環境で育ってきた自分にとっては
そうしないことは自殺行為で、それに対する恐怖と
大切にしたいって想いと、幸せそうな笑顔が見たいって想いが交錯していた…
そんなに気にしなくていいと言われても
そうするのが普通で、しなければひどい目に遭って当然って環境だったんだ。
仕方ないだろ…
って想いを言った所で、周囲は何とも思いやしない。
それで思い詰めて自殺しようとしようが
理解されないまま苦しみ続けて殺そうとしてようが、何ともねえよ。
『何で理解求めてるの?』
『てめぇのそれを押し付けてくんなよ』
『どうせ嘘だろ?本当のことを言えよ』
今までだって、そうだっただろうが…
周囲は好きに言うだけで、力にはなってくれない。
特に暴言や暴力ごととなったら、巻き込まれないように逃げていくだけだ。
それなのに、今はもう違うし
周囲の人たちは、それで逃げていこうとは全くしない。
ぶつけてくれていいって言われている。
人がいないと生きられない。
それでも…
人がいるから苦しめば、逆もまたあって……
烏丸「俺は30回ほどしか来ていません。
すみませんでした(お辞儀」
恵土「いや、それ以前に総計して3週半の間入院なのにどうやって!?;
日数越えてるしツッコミ所が多過ぎて一人でできるかーっ!!!!;」