第42章 飲み会(昔話)2
(まぶたに浮かぶのは
背を向けたまま、真っ直ぐにひたむきに進む恵土が
ちょくちょく振り返っては
嬉しそうに満面の笑みを向ける姿だった…
それに、風間は嬉しそうに微笑みを向けていた)
想いを向けられるのが嬉しかったのか
気にかけられていることが嬉しかったのか…
正直、はっきりとは未だに分からない。
それでも…
これだけは、はっきりと解る……
彼女(恵土先輩)に、幸せになって欲しい。
いつか、いつしか…
どれだけはしゃいでも、暴れてもいいから……
笑って、幸せだと言えるようになって欲しい。
といっても、今でも笑っているか……
多くは望まない人だから…
自分よりも、人の幸せを何より望む人だから
そう感じてしまうのだろうか……
(満面の笑みを向けて、左手を差し伸べる恵土の姿が
まぶたに浮かぶ)
それでも、いい…
それごと包み入れて、愛してくれた。
その日々は決して揺るがないし、この想いも変わらない。
たった一つだけ…
生きる目標ができて、幸せになってさえくれれば……
それで………)
そう思いながら
恵土に触れたまま、机に突っ伏して眠りについた。
寄り添うように、離すまいとしながら…
その顔には笑みを浮かべて、眠りについていた。
『それだけでいい、この温もりが隣に在るだけで…』
そう言っているように感じるほどの、優しい穏やかな微笑みを浮かべながら…
加古「…寝ちゃってるわね(微笑)
それこそ、気持ちよさそうに^^♪」
すーすーと寝息を立てる風間さんに対し
加古は思わず笑っていた。
太刀川「っていうか
こんなに長々と話すの、久しぶりに…
ってかこれアルコール濃度高っ!!;
そりゃ酔うわ!;」
言いながらボトルを確認し
思わず叫びながらも、太刀川と周囲は納得していた。
いつもなら、そんなに長々と語ることは少なかった。
胸中の想いも、口に出す事は
それこそ、なかなかなかったからこそ…
三上「幸せそう…(微笑」
歌川「恵土先輩も、風間さんも…
どちらにとっても、最大の理解者だったんですね;(二度頷」
そう眠る風間さんに
目を細めながら、嬉しそうに微笑を向ける三上と
涙を浮かべながら、語る歌川だった…
それに対し、いつものように入ってくる人がいた。