第41章 飲み会(昔話)
恵土「っぷw」
秀次「?」
恵土「いや…くくっ^^」
そんな中、両腕の中で恵土は吹き出して
肩を震わせながら笑いだした。
秀次「どうした?」
恵土「やっぱり、楽しいね^^」
秀次「?」
恵土「…そういう風に言ってくれるのって
私の場合は面と向かって言われないと解らないんだよ」
緑川「?サイドエフェクトあるのに?」
恵土「…ああ。
本心とか、色んなもんが
色んな感情やら何やらに塗りつぶされていく感じで…
全部が全部、はっきりとは見えないまんまなんだ。
それを一つ一つあげていったら
気味が悪い、本当に人間かよって言われて
本来なら抱かないはずの恐怖を、感じさせるだけだ……
それぐらいなら、私は……
視えないようになっていた方がいい。
そう思って、視えないようにある程度制御したが
意思とは違って、勝手に視えることもある」
秀次「伝わることがあるのも
言いたいのに言えないことの方が多いからじゃないのか?」
恵土「可能性はあながち否定できないな。
でも…
今、幸せならそれでいいって思える。
聴きたくないから、聞こえないようにも気を付けて…
なんだかんだで、色々と大変だったよ。
『悩みなんて何もないくせに』だかなんだか…
言い返さないのも、仕返しもしないのをいいことに
好き勝手に決めつけられて、それが本当だって話にされていく…
理解されないのが日常だった分、今こうやって理解しようとされている。
一人の人間として向き合ってもらっている。
それだけで、もう十分なんだよ。
だから…
秀次、ありがとな(微笑)
無理するなって言ってくれて
他にも色々…
たくさん、温かい温もりから愛から…
たくさん…
たくさんあたえてもらった。
だからありがとう、秀次。
皆も…
こんな自分には愛想を尽かされてもおかしくないのに
本当に……いつも、ありがとう(お辞儀」
太刀川「別にいいって(微笑」
それに照れ臭そうに、今更だというかのように笑って受け入られる中
風間「それより恵土先輩。
あなたが仕返しをしないのは、なぜですか?」
恵土「?何言ってんだ?
誰でも、痛いのは嫌だろ?」
『っぷw』
一つの会話に、一同は吹き出した。
その言葉は
いかにも、恵土らしい答だから…