第41章 飲み会(昔話)
風間「ですが、大きな一歩ですよ。
今までとは180度違います」
恵土「いや
もうぐるぐるしてたら、ただその場で回ってるだけじゃね!!?;
同じ場所周回しまくってるだけにならない!?;」
風間「たとえ周回したとしてもいいですよ(微笑)
人のことを考えて、必死になり過ぎて…
最後には、押し黙ることを選んでしまった。
自分の中で湧き出てくるはずの感情を
欲や願いでさえも殺し、相手のために蓋をしてしまった。
相手に嫌な思いをさせないために
相手に、嫌な気持ちを与えないために…
どうせなら、一緒に笑い合えるように
楽しい話題ばかりをしようとしてしまう。
そして、一緒に笑っていたいと
楽しませたいと、心から願っている。
ただ、『相手が幸せそうに笑う』
その光景を見るだけで、とても嬉しそうに幸せそうに笑う。
そのためになら、どんなに嫌な思いをさせられても耐えてしまう。
我慢して、限界を超えて倒れても
それでもなお、その人に対して幸せであるよう望み続けることができる…
相手のために尽力し、その際に自身の負担は全く考えない。
それは、あなたのいい所であると同時に
魅力でもあります。
ただ、自身が潰れるまでしてしまうことが問題だった。
それが、多少なりとも改善の光のように見えたということです」
恵土「む~。
なんか納得いくけど納得したくない(唇尖らせ&腕組み)
子供の頃から、何か言おうとして押し黙るってことは多かったみたいで
元々口数は少なかったらしいから…
まあ、今はその分しゃべりまくってる感がするけど;」
『それまで人に拒絶されていた分もね』
恵土「頷)Yes;」
思わず頷く中、その当時に抱いていた思いが零れ落ちていく…
恵土「自分を大事にしろって言われても、困惑しかなかった…
だって、そんなこと言ってくれる人なんて
一人もいなかったから……
『泣いても、傷付いても、怪我してても
誰も、そんなの気にしなかったよ?
逆に、皆は幸せそうに笑ってたよ?
黒いモヤが時折見えるけど、本当に幸せそうだったよ?
私が嫌な思いをすれば、誰もが喜ぶのに…
逆に大事にして、喜ぶ人なんて一人もいないよ?
それで幸せになる人なんて、どこにもいないよ?
なのに、何で大事にしないといけないの?
何で?
どうして?』