第41章 飲み会(昔話)
恵土「どういう原理で一体化しているのかって言われれば
まずは原点に返る必要がある。
このありとあらゆる世界
近界も玄界も全てひっくるめて、始祖神が作り出した。
自身一人しかいない世界だった時に、ある『想い』を込めてな。
それは、『幸せになって欲しい』といった奴でな。
始祖神の力で生み出された際、込められていたのは
私の抱く『想い』に近いものだ。
それによって共鳴を起こす。
この世のありとあらゆる物質は、それを主に作られたものだからな。
そうして物質が自ら生み出される前の状態に戻り
護り抜こうと一体化しようとする現象にある。
物質も、生き物も、エネルギーも…
全てが循環し、混同している世界においては
あまり大して違いが分からないかもしれない。
それでも…
実際は、全く異なっていて
清らかな思いの中にも、邪となる部分もある。
目に映り、聞こえ、感じ取れるものであれば
全てを読み取った上で共感し
その上でも『想い』をぶつけ、それを護り抜くために尽力していれば
いつしか互いに共鳴し合い、護ろうとしてくれた。
その想いがいつしか、理を超えて行動となって
『一体化』として現れた現象ってことだ。
つまりを言うと…
意図してやってるわけじゃないから、はっきりとは解らん。
が、互いに護り抜こうとして
自然とこうなったってことだけは確かだ。
ヴォルフともそうだったしな。
私が解ってるのはここまでで
その想いが強烈であればあるほど、一体化しやすいのかどうなのかは…
あんまり詳しく解らん;」
ヴォルフ『だが大本は合っている。
恵土の場合、それを狙ってやっておらず
どのような者であっても、何であっても
『ただ幸せになって欲しい』
『幸せを感じて、笑う時が少しでも増えて欲しい』
その純粋な想いに感化され、一体化し
互いが共に掛け合わされた力を発揮できるといった所だろう。
あの当時は始祖神とも一体化してあったからこそ
体はもったが、また使えばどうなるかはわからん。
惑星所か、全ての世界を破壊する力をも併せ持ったものだ。
本来3ずつ分類されていたとすると
ただの一体化なら3+3で6となる。
だが覚醒融合なら3×3で9と、最初の何乗倍にまで膨れ上がっていき…
終いには『始祖神』さえも上回る』