第40章 飲み会(大事なもの)
それを信じて、頷いてから走り出そうとした矢先
両手からナイフを出して
一瞬で、消えたかのようなスピードで
半径30kmの直径=60kmを20秒で走り抜けていくのを見ながら
忘れまいと思っていた。
上下左右にナイフを振りながら
完璧なまでに、トリオン兵をぶった切る姿を見ながら走っていった…
あれから、太刀川さんと風間さんに保護されていた。
風間さんは、あの時の女の子って覚えていたみたいだけど
太刀川さんは覚えていなかった。
あれから聴いた。
育てというか、一緒に育った姉さんを失ったことを…
私が、引き止めていなかったら
もっと別になっていたかもしれない。
それを知ってからも
恵土「お前が無事でよかった(微笑)
それに変わりはない^^」
その温かさに、私は救われた。
今だって、白ヒゲとかバカなことやって
落ち込ませまいとして…
木虎「…バカ;(ぽろ」
恵土「え!?;
私がやったのあまりにばかばかしかったか!?;(あわあわ)
じゃあ第二弾としてハロウィーン!」
緑川「ってそれ時期外れすぎ!!;
何そのかぼちゃマスク!!;」
恵土「あれ?;変か?;」
緑川「変過ぎ!!;」
木虎「あっはっはっはっはっはっはっ^^」
おかしくて、仕方がなかった。
その態度もやることも…
でも、それでとても幸せそうに笑う姿に……
私はほっとした。
周囲のように、簡単に変わっていく人じゃない。
そんな心を持っている人じゃない。
それが解って、私は嬉しかった。
とても嬉しくて、どうしようもなかったから…
緑川「すーすー」
恵土「寝ちゃったな^^;緑川」
そう向かいの席で言う中
机の上に置いてあった、恵土先輩の左手を取った。
木虎「恵土先輩…
私、幸せ者です//
恵土先輩に会えて
ボーダーに入って、恵土先輩の弟子になれて」
恵土「!え?木虎
急にどうした?」
いきなり言われた言葉に、恵土先輩は驚いていたけれど
木虎「いえ…
ふと、思ったんです。
あなたに出会えてなかったら、きっと…
また、別の存在になっていただろうなと思って(微笑」
恵土「?」
私は、ふと思った。
もし、出会えてなかったら
私はきっと、今の私じゃなく別の何かになっていただろうと…