第39章 終わらない悪夢、忍び寄る闇
でも俺は…
幸せを感じつつある。
傍にいて、寄り添ってくれる。
葬式で
まだ姉が死んだことを信じられずに
死んだ姉に必死に呼びかける俺に
恵土は涙を浮かべながら抱き締め、泣き出していた。
恵土「それでも、秀次が居てくれてよかった(微笑)
そうじゃなかったらきっと、私は…
耐えきれずに、心も体も死んでいたと思うから…^^」
そう言いながら、俺を抱き締めては何度も撫で続けていた…
小さい頃から、そうしていたように…
今までだって、ずっとそうだった…
それから、ボーダーに入る決意を示した時も
風月流を教わっていた時も、受け入れてくれた…
たとえボーダーに入ろうと
玉狛だから裏切り者だと呼ばれようと…
それでも、こいつは…
いつだって…
真っ直ぐに向き合ってくれた…
こんな俺を、愛してくれた…
どんな風に変わろうとも、それごと受け入れてくれた…
どんな時でも…
どんな時でも!……
いつだって、真っ直ぐに向き合ってくれた!!
俺を、全く責めなかった(267ページ参照)
どんな時も、たとえ近界民を殺そうという道を歩んでも
それごと受け入れて、愛してくれた…
大好きだと、大事にし続けてくれた…
俺は、その全く変わらない姿勢が…
愛し続けて、離すまいとする想いが……
とても、嬉しくて仕方なかったんだ。
だから俺は、あの時に体を張って守ろうとすることができた。
たった4歳でも、必死になって…
(1353~1355ページ参照)
そして時は、現在に…
秀次「大切にするんだろう?」
そう言いながら
泣きじゃくったままの恵土を抱き締めたまま、背を撫でだした。
恵土「…うん;(頷)
ぐすっ;」
秀次「そんなことで、気にしなくていい。
お前は…
もっと大きなことでも、俺を責めなかった。
俺を一時の感情で責めずに
逆に苦しみや悲しみに寄り添ってくれた。
さっきまで生きてたのに、死んでいる。
それが認められなかった。認めたくもなかった。
そんな俺を、変わらず受け止めてくれた。
同じように涙を流していたことは、今も忘れていない」
そんな中、言葉は続く。
大丈夫だという確信に近付くまで…