第39章 終わらない悪夢、忍び寄る闇
恵土「!迅、どこへ」
迅「報告にいってくる。
二人でゆっくりしててくれ。
もうこれ以上、俺にやれることはない…
俺の役割は、さっきので終わったよ(微笑」
そう言いながら、去っていった。
そんな中、俺は迅を見て思った
秀次「じとー)嫌いなタイプだ(ぼそ」
恵土「え?(きょとん」
思わず口に零していた。
それから俺は当時の情景を説明し
秀次「何で…
さっきまで、生きてたのに
何で…
なんでなんだ;;;;」
二人きりということに安堵して
そのまま泣き崩れていた。
それを撫で続ける恵土もまた泣いていた。
失った痛みは変わらない。失った事実も変わらない。
二度と会えない。しゃべれない。触れ合えない…
それが、たまらなく嫌だった。
でも…
恵土がまた、会わせてくれたんだ。
恵土「うー;感覚共有つかれる;(ぐるぐる」
そう言いながらも、俺にも
死んだ後の姉さんの霊を見れるようにして
話しができるようにしてくれた。
最初は、冗談か何かだと思ってた。
それが、話を進める内に
俺と姉さんしか知らないことを話し始めて…
秀次「ぶわっ!)姉さん!!」
涙を流しながら跳び付こうとした直後
恵土「あ!!;」
ごぉん!!!!
すり抜けて、電柱にぶつかった。
恵土「あちゃあ…;
大丈夫か!?秀次!;(汗」
秀次「っ~;
触れられないなら、最初に言ってくれ;」
恵土「いや、それが…;
私を通してでしか触れれないから;」
冷や汗ながらに呟き、手を繋いでからようやく触れた。
その実感を得ながら
姉さんの存在を感じながら、俺はまた泣き出していた。
それから、山ほど話した。
昔のこと。
葬式になってから、本当に辛くてどうしようもなかったこと。
いっぱい…
一生分ぐらい話した気さえした。
その時、言っていた。
『幸せになって欲しい』
望んでいるのは、それだけだということを…
それから俺は、姉さんらしいとも思った。
姉さんと恵土を選べって言われたら、きっと今もどっちも選べない。
同時に離れていこうとされた、まだ小さかった時
俺はどっちとも一緒に居たいって泣きだしていた。
でも、今は…
姉さんはいない。
家族の中でまだ居るのは、恵土だけだった…