第39章 終わらない悪夢、忍び寄る闇
それに、俺はなぜか
秀次「…温かいよ、姉さん(涙目」
目に涙を浮かべながら、呟いていた。
その時でも、次々に近界民は襲い掛かっていたが
迅が倒して護っていてくれたのは、今も認めたくはない。後にも、先にも…
その時、迅が…
姉さんの命は、もう永くないことが視えていたことも……(ぎゅ)
姉「恵土は…大丈夫?」
秀次「大丈夫に決まっているだろ!
それよりも姉さんが!!」
姉「…よかった(なでなで」
秀次「!」
姉「二人共…無事ね(微笑)
よかった^^//(なでなで」
そう言いながら笑いかけて、優しく撫でだした。
秀次「^^//」
それがくすぐったくって…
何より嬉しくて
思わず、照れ臭そうに笑みを向けて
その撫でてくる右手に、両手で触れる中…
姉「…幸せ、に…なってね(微笑」
秀次「!何最期みたいなこと!」
絞り出すように言い続けていた。
姉「秀、次…」
秀次「!」
最後に、どうしても伝えたいことを伝えようとするかのように…
姉「恵、土……
二人共、大好きよ^^」
秀次「姉さん…
俺も、大好きだ…ずっと、愛してる!
だから…
だからっ!(涙目」
姉「私…も…
…愛…して…る^^」
秀次「!」
とぎれとぎれになりながら紡がれた言葉…
それは、胸に深く突き刺さっていた。
姉「たった…二人の
最愛の…家族、だから…」
そうして愛おし気な眼差しと共に
微笑みながら言って、最後に頬を一回優しく撫でながら
最期に満面の笑みを浮かべた直後、姉さんの目は閉じられ
俺に向けるようにしていた顔も、左頬が地面に触れていた。
とっ
同時に、俺が触れていた姉さんの右手は
俺の手から、するりとすり抜けて…力なく地面に落とされた。
さっきまで晴れていたはずだった。
晴れた夕暮れが、先程まであったはずだったんだ…
それが気付けば、曇り空になっていた。
そこに、雨が降り出したのは…
ちょうど、その矢先だった。
ざああああああああああああ
秀次「…ねえ、さん?」
瓦礫に雨が降り注いでいく。
やり場のない両手もそのままに…
俺は、ただただ唖然としていて
その中、俺の声が無機質に瓦礫に響き渡っていった。
目を見開いて、姉さんのすぐ横で呆然としたままで…