第38章 祝勝会(悪夢と現実)
村上「…カゲ、やっぱり辛いか?」
悪夢のような一時…
それは、記憶に残っている限り
いつまでも、頭によぎっては心を苦しめ続ける。
胸も、頭も、心までも痛めさせる。
サイドエフェクトを持っているが故に、気味悪がられた。
偏見を抱かれた。差別視された。
いじめにあったり、ひどい目に遭わされたり
それで抵抗しようものなら悪者扱い、抵抗しなくても悪い奴扱い。
おかしい呼ばわりされるのが当然と化した日常の中
それが変わっていった。
仲間ができて、理解者が現れて…
全く退屈しない、幸せな日々へ……
影浦『…イライラしているだけだ』
珍しく、大人しい声色で帰ってきた。
落ち着いているかのように、荒立つことのないまま…
村上「…でも、あの笑顔を見ていると
何でか…笑えてくるだろ?^^」
影浦『ふっ…まあな(微笑』
それに、二人はそろって目を瞑りながら微笑みだす。
バカみたいな、人の幸せを願って
ワイワイとバカやったり、楽しそうにしている姿を思い出して…
村上「…!(外を見て気付く)
カゲ、今日は晴天だな。
いい天気だ(微笑」
そう言いながら、電話を片手に
ブレザー姿(進学校)で、ベランダで座った状態から立ち上がり
ベランダの柵に肘を置きながら微笑み
風と日差しに当たりながら、空を眺め出した。
影浦『あ?(空を見上げる)
……(見えたのは、雲一つさえない晴天の空だった)
そうだな…
今頃、あっちで馬鹿笑いでもしてるんじゃねえのか?』
学ラン姿(普通校)で人目を避け(感情受信体質のため)
屋上にいた影浦は、思わず疑問を口走っていた。
村上「ああ。そうだな^^
あの人が落ち込んでいる時は雨が降るからな(微笑)
あっはっはっ^^」
影浦『あいつのせいで何回濡れたかわかりゃしねえ(溜息』
村上「いいじゃないか。今幸せなんだから^^」
影浦『あのバカ子犬が』
村上「あははっ^^
所でカゲ。
飲み会、一緒に行かないか?
朝に言ってたやつ、考えるって言ってただろ?(微笑」
影浦『…そうだな。様子見程度に行ってやる』
村上「了解^^
じゃあ、校門の前で5時に会おう」
なんだかんだ言って、幸せを感じる二人であった。
(2月18日AM1:59~AM6:42更新、1385~1394(10ページ))