第38章 祝勝会(悪夢と現実)
つまづきそうになったら、すぐに駆けつけてくれる。
悲鳴をあげれば、すぐに駆けつけようとする。
いつだって…
いつだって、寄り添い続けてくれた恵土だから
先を歩く中でも
ちょこちょこ後ろを振り返ってつまづきかかったり
隣を歩いている時
つまづきそうになれば、すぐに引っ張ってくれたり…
それまでの想い出が、形作っていた。
この人なら、絶対に大丈夫だと…
この人となら、どんな困難でも
一緒に笑って、乗り越えられるだろうと……(微笑)
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その秀次の想いは、言わずもがな伝わっていた。
その出来事と共に…
太刀川「っつぅよかこれ
涙で運転できないようにする妨害じゃね?;(ぐす」
風間「黙って運転に集中しろ」
太刀川「あーもう;
どんだけだよ、このバカヤロウ;
惚れた本質とかそういうの同じじゃねえかよ;」
涙をぬぐって、声をひきつらせながら運転する中
今、ここに来て
やっと、互いが互いの立場に立てたような気がした。
恵土「…人ってのは
私にとって、自分を拒絶されて否定されるのが常識だった。
それと、皆が大事で仕方がないってのが合わさって
自分なんかどうなってもいいから護りたいってのに変わった。
本当に大事だって…
こんな自分なんかに寄り添ってくれる人ができたから」
小南「その台詞、そのまま返すわよ。
両親が目の前で殺されて、生きる希望をなくしていた時
あんたが現れて、抱き締めてくれたんでしょ?
生きる希望になるって
それが見つかるまで、ずっと一緒だって…
あの時…死ぬほど嬉しかったんだからっ(涙目」
恵土「うん^^;(涙目)
私も、隣にいてくれて
喧嘩しても、どんな風になっても一緒にいてくれて…
本当に、死ぬほど嬉しかった;
お前たちと一緒に過ごした日々は
何にも代えられない、大事な宝物だよ;;(ぽろっ」
両目から涙を零しながら、そう語った。
遠い昔、常識だった悪しき過去から抜け出した
今は違うのだと、伝わってくる温かさと嬉しさと共に…
(その中、秀次の右手が恵土の左手を握り締めていた。
閉じ込められていた闇から、助け出してくれた時(906)と
今まで、帰る時にそうしてきた時と同じように…)
繋がる時と想い…
それは、いつでも隣に