第38章 祝勝会(悪夢と現実)
ずっと一緒に居られないでも
本当に恵土のことが大好きだった。
帰ってくれば、いつでも傍にいられるだけで
それだけで幸せだと感じられるぐらい、とても大好きだったんだ。
だから…
指輪を作って、送ったんだ。
結婚したいって願いも込めながら…
(592~595ページ参照)
ガラスを割った時にも
ガラスよりも、俺のことを心配してくれたから
(606、607ページ参照)
そんな恵土が、本当に大事で仕方なくなっていた。
バカみたいなことばっかしてても
そういう
『人を大切に想って、一生懸命に動き続けようとする』本質は、変わらないから…
幼稚園にあがってから、なかなか人付き合いとか苦手で
夕暮れの中、公園で知り合った時にいた原っぱで沈んでいた時
迎えに来て、それを見た恵土は何とかして笑わそうとして
芸を見せようと、ボールと皿をどこからか出して
ボールの上に乗って皿回しをしだして
秀次「!」
結局は足を滑らせて大失敗して
どんがらがっしゃーん!!
秀次「ビクッ)!」
凄まじい音に、思わず目を瞑った状態から恐る恐る開けると
てーんてんてーんとボールが自分の方へ跳ねてきて
恵土「あはは^^;」
後ろ頭をかきながら笑う恵土に
秀次「っぷwあっはっはっはっはっ^^」
自然と笑みがこぼれ出た
恵土「あっはは^^」
それに恵土も肩をすくめながら笑いだして
秀次&恵土『あっはっはっはっはっはっ!^^』
なんだかおかしく感じて、一緒になって笑いだした。
そんなやり取りが…
落ち込んだりしていたのを、バカらしく思わせたんだ。
いつでも寄り添って、もし俺が幸せを感じた時
とっても嬉しそうに、本当に幸せそうに笑っていてくれる所が…
その本質が、本当に大好きだから。
そういう、滅多に持つことのない本質を
どんなにひどい目に遭っても変わらないで貫こうとできる恵土だから…
今でも貫き続けることができる恵土だから
俺は、もっとずっと一緒に居たいと思った。
恵土「秀次、帰ろう^^(左手を差し伸べる」
秀次「頷)うん!^^」
(夕暮れの中、一緒に歩く光景が思い浮かんだ)
こいつとなら、どんな不幸でも
一緒に寄り添って、笑って乗り越えていけるって思ったから。