第37章 祝勝会(変わらぬ過去、変わらぬ想い)
迅「うん!^^」
頷きながら、その手を右手で取り
そして玉狛支部まで、土手の上の道を歩いていく。
恵土「今日は何食べたい?」
迅「んー。ハンバーグ!」
恵土「じゃあ一緒にコネコネしようか^^」
迅「うん!^^」
ただ、こうやって手を繋ぎ合って帰るだけで…
本当に、幸せだったんだ……
そんな日々を思い出すだけで、なぜか涙が溢れ出てきた。
両親が失った後も、こんな日々を送れるなんて思いもしていなかったから…
その後でも、そんな思いを与え続けてくれたから…
それから、悩みがあればぶつけていいと教えてくれた。
一人じゃない。
視えて辛いことを言った。
そんな時、大切なものを見抜くことを信じて託してくれた。
ずっと、玉狛支部に転属してから掛けていたサングラスを…
そして…
恵土「迅…お前はおかしくなんかはないよ」
迅「!え?」
恵土「私も、変なものが見える口だ。
普通の人には見えないものが視えて、
聞こえないものが聞こえて、感じないものを感じて…
理解されないで、苦しんでばかりだった(遠い目)
でも…もう、大丈夫だ(微笑)
私は離れていかないよ。
どれだけひどい未来が視えたとしても
どんな目に遭ったとしても、私は…お前から離れたりはしない。
だから、安心して…
お前は、お前らしく居ていいんだよ^^
だから迅…帰ろう^^(左手を差し伸ばす」
迅「ぱあ)うん!^^(頷きながら右手を差し伸ばす」
帰る道中、掛け替えのないものを与えてくれた。
夕暮れの中
恵土「どっちがいい?
私が握るのと、迅が握るの」
迅「俺が握る!(微笑」
恵土「?
そしたら…重荷になるかもしれないよ?」
迅「それでもいい!
俺、絶対離さないから!(微笑」
恵土「え(きょとん&立ち止まる」
迅「これから先、どんなことになっても
どんな目に遭っても、絶対にこの手を離さないから^^(左拳握&立ち止まる」
恵土「!…
っ…馬鹿野郎…;(つー」
迅「?(首傾げ)
恵土?(きょとん」
恵土「ありがとう、迅^^
ほら、帰るぞ(目を瞑りながら微笑」
迅「うん!^^(頷&微笑」
手を繋ぎ合ったまま、玉狛支部へ歩いて行った。
離れていかないのは、目に見えていた。
だから、俺が離したくないって思ったんだ(微笑)