第37章 祝勝会(変わらぬ過去、変わらぬ想い)
そうして現在、車の中…
携帯電話が通じたまま、話していた。
恵土「それから私は、2年ほどエンジニアに転向していた。
まだ体が本調子じゃないのと、後遺症のリハビリも兼ねてな」
風間「!後遺症?」
恵土「頷)ああ。
斬られた臓器がいくつかあってな。
右胸下部にあった右肺と肝臓の一部を
貫通した『胸下部の中央から、やや右寄り』の点から
私から見て右へ、肋骨ごと斬られただろ?
そして左脇腹上部にあった膵臓と腎臓と脾臓と胃を
貫通した『左脇腹上部において中央』の点から
私から見て左へ、丸ごと斬られただろ?
ちなみに、右胸を突き刺された時に
胸椎ごと、神経=脊髄っていうか胸髄もぶった切られてた」
『い゛!;』
恵土「胸椎8番のでな^^;」後ろ頭かく
菊地原『風間さん』
風間「ああ。
胸の部分の脊髄を胸髄といい
胸髄を損傷すると、胴体や下半身の感覚がなくなったり
体が動かなくなったり、自律神経のコントロールができなくなったりする。
そしてその神経を護る骨のことを脊椎といい、胸の部分を胸椎という」
恵土「そう。
その胸髄が一部斬られてたもんで、胴体や下半身がマヒしちまった^^;
でも2年かかって完璧に治したんだb(ぐっ)
頑張った(ぼそ」
『…随分ハードだな;』
心に抱いた意見が一致した後
恵土「…まあ、そんなこんなで
気付いたら、ボーダーのマークを黒いキューブ状にしてるわ。
隊規なんてものを作っているわ。
以前までの私だったら、ふざけんなって感じなんだが…
命の恩人だから、無下にも出来ないんだ(溜息)
でもって…
有吾の考えが間違っているって、結論付けたんだよ。城戸さんは。
誰もがいい人じゃない。
ならば…近界民は全て敵だって。
そうじゃなきゃ…
何のための過去なんだって……
同じようなことを繰り返させないための誓いなんだろうな、あのマークも…」
遠い目をしながら、真顔で真剣な眼差しのまま語る。
そんな中、誰も言葉を出さずにいた。
その出来事を、誰も知らなかったが故に…
恵土「って悪いな!^^;
重苦しい空気にしちまって;
っていうか、これ超々々々々極秘事項だから
絶対に誰にも言うなよ?
記憶処理されても文句言えないようなことだし」
『最初に言え!!;』
そしてツッコんだ