第37章 祝勝会(変わらぬ過去、変わらぬ想い)
出水「待ってる間に12時になったな」
緑川「迅さん、車隣に座ってもいい?」
迅「ああ^^」
時計を見ながら呟く中、違う話に映る周囲
小南「…む~」←やっぱり納得いかない
それに対し、未だ頬を膨らませたままだった…
それにベンチから立ち上がりながら頭に手を乗せて、ぽんぽんとし
レイジ「頭を冷やせ。
それで罵倒した所で、あの人はきっと喜ばない」
小南「そう、だけど…解ってるけど…」
レイジ「俺もそうだった」
小南「!え?(顔を上げる」
レイジ「俺も…
昔は押さえきれず、罵倒した奴等を殴り飛ばしてばかりだった」
小南「ええ!!??;」
レイジ「だが…
6年10か月前
恵土「レイジ…
その拳は…レイジがここまで鍛え上げてきた力は
『護るために頑張ってきた証』だ。
だから、そのことに使うな。
理解されるためにつけたわけじゃない。
掛け替えのない命を守るために身に着けたんだ。
私なら大丈夫。
お前がそういう風に想ってくれてるって解っただけで、十二分過ぎるぐらいだ^^
だからレイジ…
そういう風に怒りたいなら怒ってもいい。
悲しいのなら泣いたっていい。
でもな…
それを人に強要するな。
そうすれば、どちらも辛いだけだ。
相手は嫌な思いをするし、お前も嫌な思いをすることになる。
そして…
お前が、私をそういう風に言われて嫌だって感じたように
私もまた、嫌だって感じることに繋がるんだ。
だからレイジ…
暴力はダメだ。暴言もダメだ。
それで止まらなくてもいい。
私は、それよりも大切なものを見つけたんだ。
そしてそれは…
お前が、幸せになることだ^^」
レイジ「!!//(ぼんっ」
恵土「だから…
私のために、その拳を収めることを覚えてくれ。
大好きなお前のためにも、私のためにもさ(微笑」
そう言いながら、愛おし気な眼で見つめて微笑んでくれた。
両手を握り締め、優しく撫でながら…
だから小南、お前も覚えろ。
風間も太刀川も覚えて、収められるようになったようにな」
微笑みながら優し気な眼を向けるレイジに
小南「……………解った(ぼそ」
レイジ「よし(微笑&なでなで」
渋々納得する小南。
それにレイジは満足そうに頭を撫でた。
こうして時は進む。
僅かな歩みでも…
一歩一歩、着実に……