第37章 祝勝会(変わらぬ過去、変わらぬ想い)
東「24年10か月も、耐える上に話さないようにし続けるのは
本当に難しい上に、精神が潰れてもおかしくないと思う。
あの人の場合…
至極悲惨な道のりを歩み続けてきたからな。
人を想うが故に闇を吐き出すことも出来ず、ぼろくそに言われ続けるまま…
その言葉を誰にも否定されず、容認され続け
周囲に存在そのものを拒絶される上に否定され続け…
終いには両親も知っていた世界も奪われ、殺され…
今でも現在進行形で、理解されないものには好きに言われるばかりだ」
小南「…」
レイジ「だが、今は違う。
理解した上で言っている。
どんな言葉でも、凶器ではなく愛情として受け止めることができている。
それまでならきっと、凶器として
言葉の刃として受け止めていたはずだっただろう。
少しずつだが、変わってきている。
全員に理解しろと言われても、それは無理な話だ。
だが…
今では、それが異常なのだと理解している。
そういう目に味合わされるのが普通だったのが
今では、それが常識ではないのだと理解している。
神が望む者…
それはおそらく、恵土のように
どれほどの闇をぶつけられたとしても、惜しむことのない深い愛情を与えられる奴だと思う。
光を常に抱き、それを与えて幸せを感じて笑っていられるように…
あの人らしいと俺は思うがな(ふっ(微笑」
小南「…でも…やっぱり腹が立つわよ。
文句言いたくなるくらい!
大体、あいつらが恵土の何を知ってるってのよ!
ただの文章でしょ!?一部分でしょ!?
実物見たことある!?話聞いたことある!?
それなのにきもいだなんだ、ざけんじゃないわよ!
あんたらみたいな醜い魂じゃないわよ!!・・(ぷんぷん」
レイジ「俺も同意見だ。落ち着け。
あの人のことだ…
『一番理解して欲しい人に理解してもらえていれば
それだけで十二分に幸せだ』とでもいうだろう(微笑」
東「そうだな。
『そして、それはお前たちだ』とも言うだろうな^^」
太刀川「『そういう風に想ってくれてありがとう』ともな^^」
菊地原「あー。言いそう。
歯の浮くようなセリフばっか」
陽介「言えてる^^♪」
皆が笑いながら、口々に同意していく中…
小南は未だに怒りを抑え切れず、むくれっ面をしたままでいた