第36章 隣には…
恵土「でもよお…
何ら変わりもしないんだ。おかしいだろ?(微笑」
闇「?」
恵土「涙目)ホント…
決死の覚悟で話したのにさ;
また、離れていかれるって思ってたのに…
すぐ近くの人掴んで、抱いてる闇ばらまいたって言っても同然なのによぉ;
あいつら、笑って受け容れやがったんだ;(涙&微笑)
そんな思いを味あわせるぐらいなら、人と距離を取った方がマシだって…
そう思い悩んだことだって、いくらでもあったんだ…
でもさ、逆に寄り添おうとばっかしやがる;
今だって、護り抜こうと必死にトリオンを送ってくれている;;
褒められるような生き方なんてしてない。
ただ、大好きだから…
あいつらが幸せそうに笑ってられる笑顔が大好きだから…
だから護ったってだけなのに
だから必死に護り抜こうとやっきになってただけなのに;;
ははっ…
あったけえなあ…(微笑」
そう苦笑交じりに涙と共に、鼻水をすすりながら語っていた。
今までの過去よりも何よりも、遠く及ばない程の温かな思いに…
闇は冷たく、全てを無に帰すよう包み込む
しかし光は…
ありのままに、温かく全てを受け入れ包み込む。
無償の愛
相手の幸せを願い、明日を想い
共に笑う未来(明日)を夢見て…
ただただ願う、皆の心が
隣には在った…
恵土「生きたいって、やっと思えるようになったんだ。
お前も生きろよ、人として…
こんな暴力じみたもんじゃ、誰もが苦しいだけだ;
苦しい思いを味合わされてばっかで
そういう風にするのが当たり前になっちまったってのは解ってる…
第六感のせいで、解っちまった……
でも、それでやっていったら苦しいだけだっただろ?
裏切られて、置いてかれて…
そんなやり方よりも、寄り添わないとダメなんだ。
裏切られても、置いてかれても、殺されかけても…
殺したり傷付けたりしたらダメなんだよ。
人を殺すことも出来ない、甘ちゃんにしか見えないかもしれない。
それでも…
大事なものがあるなら、それを見失うなよ。
そんなお前でも、大事なんだよ(涙」
そう言いながら、闇自身を抱き締めた。
昔の自分が、そうなっていたかもしれない可能性を感じ
抱きながら…
相手を慈しみ、想いやろうとする温かな涙と共に……