第6章 クリスマス(模擬戦)
迅「まあそうだな。
本人は、あまりもの難易度から
メガネくんたちには言わなかったみたいだけど…
その両方を使い分けている感じだから
一概に嘘とは言えないわけだけど」
出水「なるほど。
シールドを目に見えないレベルにすることで
防御範囲を格段に小さくすると同時に、トリオンの消費を削減。
それと同時に、防御力はその分以上に増す。
それをいくつも分裂させるようにして全身を覆えば
無敵の鎧の完成ってことか…」
風間「太刀川と恵土先輩の戦いを見ていた時
相手の動きを生かすと同時に、味方に付ける。
相手の動きに逆らわない、いい動きだとも思った。
だが、実際は…
シールドの「防いで受け流そうとする動き」に逆らわず
それでいながら、それらを全て繋げることで
相手の力に自分の力をさらに上乗せすることで、凄まじい力を発揮できていた」
歌川「要するに、最初から無敵だった」
菊地原「随分と便利な能力ですね」
米屋「ってことは…
あいつ、目に見えないほどに小さく分裂ってことかよ。
じゃあ二刀流の時はどうして…」
奈良坂「おそらく
スコーピオンに似せて作ったシールドの塊だろう。
あたかも
スコーピオンを出しているかのように見せていた可能性が高い」
古寺「同じ原理を使えば、きっとグラスホッパーでも」
太刀川「あ~~~~~~~~!!!!!」
出水「?どうしたんですか?」
太刀川「そういや…
あの時のスコーピオン…
食らったら抵抗あまりにも強くて
刀が跳ね弾かれた!・・;(ガーン!;」
出水「要するに、最初からスコーピオンじゃなかったと」
頭を抱えて震えながらショックを受ける太刀川に対し
冷静に淡々と述べる出水だった…