第36章 隣には…
恵土「隣に、いつでも想いを感じていられる。
いつだって…
想いやってくれる心が、隣に居てくれるんだ。
こんな自分は、要らない存在だって思ってた。
誰もが、そう言い続けてくるから
そうなんだって、ずっと思い続けてきた…
でも、違ったんだ…
私が死んだら、悲しむ人がいるって解った。
私が死んだ後でも、それごと背負って
死んだ今を、幸せだって感じて笑えるようになる何かが必要だって思った。
そのために生き抜くって決めたんだ。
今、皆が幸せを感じて笑っていて欲しいから。
でも結局の所を言うと…
皆が死んだとして、その後で幸せを感じて笑うなんてこと
絶対に無理だって、解っちまった^^;(苦笑)
結局の所、どうなるかもわからない。
でもさ…生き返るって選択をしてよかったって思ってる。
だって…
おかげで皆、笑っていられる^^
今を生きて、笑うことができている。
幸せを感じることができている…
それが一番、恵まれていることだって私は思うんだ…
死んでいる人には出来ない、大切な今だから…」
目に涙をにじませながら、目を瞑って微笑む姿は…
誰の目にも、どこまでも相手の幸せを願っているものに見えた。
「…」
初めて見る、その表情に呆気にとられる中、言葉は続く…
恵土「幸せってのは、その時々によって変わる。
人によっても変わる。
でも、死んだら得られない幸せの方が尊いって私は思ってる。
誰かの代わりがいないように
その時々の幸せってのにも代わりはいないから。
だから…
ぱっぱと分離して帰って、一緒に笑って過ごせ!
そっちの方が幸せだ!!
でもって足りないトリオンなら、私があげるけど大丈夫か?
なんなら神様の疲れとか回復させたり、若返らせたりとかしようか?」
そう心配そうに次々に言い続ける中…
「…;」
『この究極のお人好しが!!!!!;』
思わず全員の言葉が重なり
恵土「?????;」
当の言われた本人は意味が解らず、『?』しかあげられなかったという;
そしてそして…
人型近界民(敵2)は分離し、遠征艇に乗ることとなったのだが…