第36章 隣には…
太刀川「相変わらず化け物じみてるな;
忍田さんが昔瞬殺されたってのはマジだろうな、こりゃ;」
恵土「あ~。小さい時にやった」
太刀川「マジかよ!;」
恵土「大マジに決まってるじゃん」
風間「それはそうと…
深いな」
そう言いながら、吹き飛ばした円…
によってできた大穴を見ながら呟いていた。
恵土「ざっと30m深くかな?
ってことで双葉、韋駄天の使い所解ったか?」
黒江「頷)はい!」
恵土「最初から軌道を決めて勢いよくやってれば
相手に考えたり動こうとする合間も与えない。
だが、その利点は初見のみ有効でしかないんだ。
実際、知ってさえいれば障害物となる物質さえ置けば
その軌道を高速移動している最中にはどうにもできない。
つまり、勢いを利用されて
逆に大ダメージを食らう可能性が高まる。
高速移動中は
予め決められた軌道で動く際、必要な運動量が終わるまで
=動き終わるまで止まることはないからな。
つまりを言うと、急激な方向転換さえもできない」
黒江「はい。
その場合には、グラスホッパーなどを
その物質と己の体に間に挟むように使ったり
普段の場合では、あえて使わず
ここぞというタイミングのみに、見極めながら要所要所で使うんですね」
恵土「そういうことだ。
ずっと使ってたら
そう来るってすぐ読まれて、棒やら何やらを立てて
逆に高速の勢いを逆手を取られて
めり込むか刺されてベイルアウトするって可能性が高まるからな」
それに対し、興奮気に頬を赤らめながら聴き入り
ふむふむと二度頷く黒江。
黒江「二度頷)参考になります!//」
緑川「なるほど。
確かに急激な方向転換が難しい時
行きたい方向へ面を向けるようグラスホッパーを起動させれば
瞬時に勢いを利用して、さらにそれを続けていけば
高速移動のピンボールが完成する!//(キラキラ&拳握&微笑」
恵土「頷)うん。
グラスホッパーを踏む勢いが強ければ強いほど
それに伝達される力も強まって、それと同時に跳ね返される力も強まる。
体のひねりやら何やらも大事だが
韋駄天を局所的に使ったりで応用するのもありだってのを忘れないようにな?」
二人『はい!!』
そう気を付けして返事する中
その多彩かつ細やかな『無駄のない戦術』の説明に、他の面々も聴き入っていた…