第35章 護るべきもの
悪夢を見た後の行動のことを話したら、誰だって拒絶してきたこと。
なのに、ここに居る皆は態度を全く変えなくて嬉しかったこと。
もっと一緒に居たいと、心から思ってくれたこと。
俺はただただ嬉しかった。
全部、さらけ出してくれたように感じて…
それと同時に解った。
嘘を付けなくて、嘘をついてもすぐ顔や態度や声に出て。
色んな所で誤解があったり、明るさやらなんやらまでもが奪われていく中でも
それでも、必死に相手のことを想うのをやめないから…
自らの心も、何でも
一人でしょい込んで頑張ってきた奴だから
すべてを奪われても、殺されても
憎んでたっておかしくないのに、憎むことができない奴だから…
そんだけ想いを強く持ち続けることができる奴だから…
そんなあいつだからこそ、惚れたんだってことも。
生きないと嫌だって、言ってくれた。
俺も風間さんも、恵土に対してそう思った。
沢村さんも後で聞いて、同様に泣きながら
同じように恵土に抱き付いていた。
まあ、俺も風間さんも抱き締めてたわけだから…
恵土「うっ;お前ら大好きだあああ!!;」
三人に涙ながらに飛びつきながら
『トリオン体のまま』抱き着くそれにふっ飛ばされて
ベイルアウトした後用のベッドに押し倒される結果となった。
でも、本当に嬉しかった。
全部信頼して、話してくれたように感じて…
最後には、俺らは一緒になって笑ってた…
とっても楽しくって、嬉しくって…
心の中が、幸せでいっぱいに満たされた……
だから、本当に最高だって思えたんだ…
このチームで、マジでよかった。
本当によかったって、感じていたから…
だから大規模侵攻が終わった後
連絡を聴いて、すぐに駆けつけた。
すると、死にかけていた…
沢村さんと東さんは、恵土先輩のことだから
その後で最後まで仕事をやり切ることを望むだろうって残ってくれていた。
東『お前達二人分ぐらいは、俺と沢村とで働く。
だからお前達二人は、恵土についていてやってくれ(微笑』
太刀川「ありがとうございます!(お辞儀」
通信越しでも、頭を下げていた。
俺も風間さんも
あの時からつかず離れずで、ずっと傍にいた。
心配でたまらなくて、離れられなかったんだ…