第35章 護るべきもの
本当は…嬉しかった。
こんな戦場の中ででも、祝おうとしてくれることが…
外見上は、迷惑じみた行為に見えても
本当に、僕のことを想ってやってくれてることだったから……
本当に、嬉しかったんだ…
傍に居れることが……
菊地原「ふっ…ははっ(微笑」
「気でもおかしくなったか?)
最後に遺したい言葉はなんだ?」
目と鼻の先に歩み寄ってきてるのに、何で笑ってるんだろ…
ホント…あのバカが、移ったかもしれない。
(脳裏に、恵土の心底嬉しそうに微笑み
満面の笑みを向けてくる姿が浮かんでくる)
いや…
こんな毎日のおかげで、解ることができたんだ…
僕は、本当に…幸せだったんだって……
(風間隊の隊室で
全員が、満面の笑みを浮かべて笑い合う光景が浮かぶ)
僕が、最後に遺したい言葉は…
菊地原「…風間さん。
俺…
恵土先輩も居た風間さんの隊に入れて、本当に良かった^^
(おかげで、今まで生きてきて
本当に辛くて仕方なかった人付き合いの中でも
幸せだって、感じられるようになったから(微笑」
と同時に、敵が刃を振りかぶり
その折、不意に出た言葉がそれだった…
それ以外、思いつきもしなかった。
今死んでも
『幸せ』という『想い』しかよぎらないと、確信があったから…
菊地原(誕生日の時の辛かった思い出も
拒絶されて、否定され続けてきた時の思い出も…
心にあった闇から助け出してくれたから……
そして、過ごした毎日が…
とても、温かくて明るくて…
今までの何よりも眩しかったから……(微笑))
嬉しくてたまらなかった
思わず、懐かしむように微笑む中
風間「菊地原!」
ざっ!
歌川「くっ!」
二人は駆けつけようとしていたけれど
風間さんの相手だった近界民が邪魔していた。
(互いに駆けつけようとするも
風間の相手をしていた近界民が二人の邪魔をし
そんな中、菊地原は微笑みながら目を瞑っていた
その脳裏には…
今までの、楽しい想い出ばかりがよぎっていたから…
とても、幸せそうな笑みを浮かべる中
近界民の凶刃が迫る)