第35章 護るべきもの
3年半前…
2012年8月17日
田中隊として、まだ活動していた頃…
恵土「え?指導?」
二宮「はい。
シューター用トリガーを作り出したのは恵土先輩だと聴きました。
多彩な使い方を磨くためにも
どうか、ご指導をお願いします(お辞儀」
東隊として活動していた二宮に、指導を頼まれた。
ちなみに、加古は既に恵土から教わっており
加古「新世界が見れて、一気に視野が広がるわよ(キラン)
東さんの師匠らしいし(微笑」
そのすすめもあって、教えを乞うていた。
恵土「ん~。
といっても、こういう風に4面体に分けたり」
ふんふんといったように興味深く見つめ、キランを出す二宮
恵土「他にも、まずハウンドを起動するだろ?」
二宮「はい」
聴き入っている二宮に対し、ハウンドを左手に出し
恵土「そしてバイパーを起動するだろ?」
二宮「はい」
同様にバイパーを右手に出した。
ちなみに当時は
テレポーターとカメレオンが無かったため
右手、左手の順として
アステロイド、シールド
メテオラ、ハウンド
ライトニング、バイパー
シールド、グラスホッパー
だった。
恵土「ハウンドを浮かせたままにして
まずバイパーを軌道に乗せて撃つ
それから0.2秒後に撃つと、それを追いかけるように飛んでいく。
トリオンの探知誘導に引っかかり続けるように
バイパーのすぐ近くに重なるように打つことで、着弾の際に普段のバイパーの倍の威力になる」
二宮「なるほど」
感心したように目を見張る中
恵土「メテオラとハウンドを融合させて
ハウンドとして起動させれば、最後には爆発で威力は何倍にも上がる。
慣れれば、こんなことだってできるぞ?」
そう言いながらハウンドとシールドを融合させ
妖精のような形をしたハウンドを作り出し
バイパーを薄くなるように調整しながら放つことで、白い光の軌道を作り出し
自身もまた、光を纏って放ちながら飛び続ける妖精が
それを追いかけまわし続け、最後には手元に戻ってくる。
それはまさに幻想的で…
とても美しく、清らかなもののように見え
白い光に包まれる場内と、その光景に見惚れていた…