第34章 未来の分岐点
全てが全てわかっていなくとも、受け入れる人がいる。
寄り添ってくれる人がいる。
だからこそ、その殺したはずの『心』は蘇ることができた。
だからこそ、自らの感情のままに泣くことができた。
ソフィア『ありがとう…
私の誇り、恵土(微笑』
微笑みながら、涙と共に見送る。
紅蓮『…生まれてきてくれて、ありがとう(微笑)
そして、必ず生きろよ。
人として強く、優しく…幸せに』
その願いと共に、最後には満面の笑みを浮かべながら
白い光の下へ、光の道の先へ消えていく恵土を
共に寄り添い合いながら、見送る二人だった。
恵土「引きずる過去があるのなら…
未だに、自分を殺そうとするもんがあるんなら
それごと、ぶった切って生き抜いてやらあ(にや)
皆と一緒によ(微笑)…
それならいいだろ!?」
その真剣な顔、口元に浮かぶ笑みに。
強気な態度で言ってみせるそれに、周囲にいた皆は
遊真『いい顔して笑うようになったな^^』
小南『変わり過ぎ^^』
太刀川『いいに決まってんだろ!(にや』
風間『微笑&頷)…』
秀次『一緒に生きるぞ』
迅『前を向いてな』
などなどと呟きながらも
各々は穏やかに微笑みながら、頷いていた。
頼もしく感じながら…
それから後、その姿勢のまま走り続けていくと
突如として、その白い光・『想い』が凝集されていき…
人型となり、始祖神となった。
恵土「!…
何で?皆の想いのはずなのに」
驚いて立ち止まる中、
始祖神「…私のせいですまない(お辞儀)
普通なら、死ぬまで前世から決められたもののはずだった。
だが、その現身という存在から殺すこととなってしまった」
恵土「いや、それよりも何で皆のが?」
始祖神「…あれらは全て
『お前が生き返って欲しい、共に生きたい』という願いの凝集体。
それらが集まり、その想いが完璧に重なったことで
『いっぺん死んで
始祖神に生き永らえさせるべき命だと思わせること』を成就。
私に出会うことができたということだ」
(1125ページ参照)
恵土「え?
…そういう意味だったのか」←合点がいった
始祖神「まずは再び会うことはできた。
だが、一つだけ問いを出させてもらう。
その答え次第で、全てが変わると思え」
恵土「!」
未来の分岐点まで、あと30秒