第34章 未来の分岐点
紅蓮「だから恵土…
もう、振り返ることなんてない。
想い出だけでいい。
俺の愛した『恵土』という存在は、今もここで生きている。
それだけでいい。
どんなに時が過ぎようとも、俺はそれごと愛している。
必死に、相手のためを考えようとする姿勢も
幸せを願い続ける心もまた…両方、共にな(微笑」
笑みを浮かべているのが伝わってきた。
そう言いながら頭を撫でる父上に、私は…
恵土「ひっく;うっ;」
泣きじゃくるしか出来なかった
紅蓮「今まで辛いこともあっただろう。
だが、それは生きている限り続く。
それでも…
共に生きたいと願える友が出来たんだろう?」
恵土「頷)うん;」
ぽろぽろと零れ落ちる涙の中、頷いた。
紅蓮「ならいい。進みなさい。
自分の願った道で、真っ直ぐに…
それを受け止めてくれる、理解してくれる人は
ここにも、あちらにもいる…
だから、泣きたいのなら
今泣けばいい。
その後でいいから、前を向いて
今を生きるために、向き合いなさい。
今までが、その連続だったように…
お前を待ち望む、人たちの下へ」
その言葉と同時に、迅や秀次たちが肩を叩きながら
いつの間にか、目の前にあった大きな光へと進ませようとするように
迅と秀次が手を握って、優しく引っ張ってくる。
それと同時に、理解した。
それらは、『生き返れ』と望んでくれた『想い』…『心』なのだと。
恵土「うっ;ぐっ」
ごしごしと強引に涙を左腕でぬぐう中
父上「進みなさい、悔いのないように」
恵土「頷)うん。
でも、さよならは言わないよ。
あの世に行ったら、絶対に探すから!(涙)
草の根分けてでも探して会って!
幸せじゃなかったら、絶対に許さないから!!;;
だから…(震)
また会う時まで、またね」
ソフィア「くす)また、会いましょう。
私の言いたい事、全部言われたわね^^」
紅蓮「む。悪い;」
恵土「あっはっはっ^^
…本当に…本当に、ありがとう。
少しだけでも、大事にしてみるよ(涙」
ソフィア「今まで、よく頑張ってきたわね。
大丈夫。
いつまでも、ちゃんといるから。
あなたを受け止める人は、あなたの心にもいる(ぎゅう)
だから、大丈夫よ^^」
そう言いながら抱き締めてくる母上に、涙した