第34章 未来の分岐点
それを聴きながら、何で入院したか解った気がした…
それほど思い悩んで、苦しんできたこと…
純粋に話したいけれど、そうすれば負担がかかり過ぎてしまうこと…
全部考えた上で
ある程度話せるレベルまで、無意識の内に押さえてしまっていること…
その分、心が苦しみ続けてきたことも……
実際は、それよりもずっと前から思い悩み続けていて…
水曜から、毎日夕方になると38度は余裕で超えていたらしい。
で、金曜の晩になって39度を超えたから入院したと。
風邪をこじらせて、炎症何とかってのが
(風間さん曰く炎症の程度を示すタンパク質、CRP)
10を余裕で超えていて、ただの風邪なら0.3だとか…
白血球数も1万以上だかで高くて、異常だったらしい。
結局の所、それから月曜の昼に退院したわけだが
異常なまでの炎症を示した原因は、解らずじまいだったらしい。
でも、俺が思うに
心が痛がって、炎症を起こしてたんじゃねえのかなって考えてる。
太刀川(心身ともに、思い悩み過ぎて、苦しみ過ぎて
人のことを大事に想い過ぎてて、話さないようにしてたが故に
自分をそこまで追い詰めたんじゃ…)
そう考えている矢先、言葉は続いた。
恵土「何度傷がうずくことになったとしても
フラッシュバックで恐怖が蘇ってパニックに陥ったとしても
それと戦って、今は違うんだって認識しないといけないってことも。
過去はぬぐえないし消せない。
その時に抱いていた感情も同様に(涙&震)
向き合い切れてなかったから、あれほど感情に振り回されていたし
それが積み重なり続けていた分
大きくなりすぎたそれが、心の中に占めていって振り回されたんだってことが解った」
涙がぽとぽと落ちる中、辛そうに声をひきつらせ
共に震わせながら拳を握り、苦しそうに言い続けていた…
恵土「ごめんな、急にこんな話して;
うまく整理できてないかもだけどさ;
本気で、思っちまったんだ…
私さえいなかったら、きっとって…
今でも、そう思ってる自分自身が居て;
でも結局、変わらないんだよなあ…;
ずっと、当時から抱いていた『死にたい』って願いも
『消えていれば』って想いも;;」
そう、辛そうな表情を浮かべながら目を瞑り
その両目から、涙が零れ落ちていく…