第34章 未来の分岐点
迅「…今、凄く辛いのは俺も同じだ。
俺も、同じなんだ…
母親を殺された後、葬式の時に会わさせてもらった。
話させてもらった。
その後、玉狛に拾われて救われた。
そして、今の俺がいる。
最上さんとも、風刃を通して話させてもらった…
今までに、色んな日々があった…
辛いことだってあった。
でも、そのおかげで今があるように
辛かった出来事があったから、そこから何か学べて…
その道を避けてしまったら、それごと変わってしまう。
学んで、得られるはずだったものまで変わってしまう。
…だから風間さん…
恵土のことを、大事に想ってないわけじゃない。
大事に想うからこそ、そうしないといけないと思った。
いや…俺のサイドエフェクトが、そう言っていた。
その後で…
一緒になって笑って、心も吹っ切れているような笑顔が視えたから……」
俯きながら言う中、視界が滲んでいき
時折出ていた嗚咽が激しくなっていった…
メガネくんよりも、誰よりも、何よりも
本当に大事だ。それは変わらない。
本気で恵土の幸せを望んでいた。
迅「それが…見たかったんだ;
恵土が、過去の闇ごと全部を幸せだって感じて
吹っ切れたように笑う未来をっ…;;」
気付けば俺は、震えながら泣いていた…
捨てられない望みと共に
風間「迅…」
(聴き入りながら泣き止み、顔を向けて冷や汗を流していた。
迅が泣く姿を見たのは、初めてだったから…)
迅「その結果、レプリカ先生は連れていかれ
メガネくんは死にかけた。
俺のせいで、恵土が未来で傷付いて苦しみ続けることにもなる。
それでも…
これしかっ…なかったんだ…
人並みに、幸せを感じて笑って
傷付いた心が救われる未来なんて言うものは;;」
風間「…悪い。度が過ぎた(ぽんぽん」
そう、泣きじゃくる俺の背を落ち着くまで撫でてくれた。
そして今、戦ってるんだが…
迅「余計な事まで思い出しちゃったな==;(ぼそ」
秀次「戦いに集中しろ!!」
迅「はいはーい^^;(苦笑」
なんにせよ、今の未来で良かったと思ってるんだ。
遠くない未来、恵土と笑い合っている姿が強く目に視えているから…
(1月23日PM11:02~24日AM6:24更新、1157~1170(14ページ))