第33章 時
それから様々なことがあった…
助けられてばかりのように感じていた。
だが大規模侵攻があってから、恵土先輩が今にも死にかけていた時…
こういう形でしか、助けられないことが悔しくもあり
やっと助けになれたと、多少なりとも嬉しくもあった。
それから後、空閑が来た。
迅が自律トリオン兵を探すと変わり、早く行くように言ったらしい
今にも死にそうだという言葉と共に。
聴いた後、眠りについてしまった。
400も血を取られ、疲れていたからか…
それから…
また、再び『時』を共に過ごしていた。
楽しい毎日を…
たくさんの『時』の上に
たくさんの事象が成り立っているのが、今でははっきりとわかる。
恵土先輩が、それを教えてくれたことも。
その当時の言葉の意味も…
だから今、冷静になって戦うことができる。
「殺せ!」
風間「いくぞ!」
菊地原&歌川『了解!』
向き合っていた近界民たちが襲い掛かり
それと戦うため、走り出した。
そんな中、小南たちも混ざってきた。
菊地原「追悼は済んだ?」
小南「まだ死んでないわ!!
きっと、蘇ってくるわよ!
あいつのことだから、少なくとも夜中には!!」
ずばぁん!!
そう言いながら、双月を振るう顔は
泣いていたからか目を晴らしながらも、真っ直ぐとしたものだった…
風間「そうだな。
あいつは、そういう奴じゃない(微笑」
妙な確信があった
また、目の前に現れて
笑い出すような気がしたから…
また、手を差し伸ばして
満面の笑みを浮かべて、楽しそうに笑う姿が……
昔から見てきた、何度も想ってきた姿が…
護り抜くために見せていた、その背と共に…
瞼にも、心にも焼き付いていた……
だからこそ東さんは大規模侵攻の時に
きっと生き残ると信じて、最後までボーダー隊員として動き続けたのだろう…
最初にチームを組んだ、チームメイトとして
隊長と仰いだ、理想の人を護り抜くために…
その人が護り抜こうとしたものを、最後まで全うするために……
だから、あの後で駆け付けた時
輸血に協力した俺たちに礼を言い、頭を下げた…
そして今…
あらゆる『時』を越えて、ここにいる。
確かな『絆』と『想い』と共に
大事なものを護り抜こうとする、『仲間』が…