第33章 時
烏丸「今は、そんなことを考えている場合じゃない。
ここで死ねば、きっと恵土先輩は怒る。
生き残らなければ、生き返ってきた時に護れなくなる)
…」
じゃき
そう思い、黙ったまま武器を近界民に向けて構える。
その前に立つ、風間隊に当たらないように…
そう烏丸が考えている間、
風間隊の面々は、スコーピオンを握る力を強めた。
菊地原&歌川『…』
いつだって気にかけて、心配して
楽しいことを一緒にしては、笑いかけてくれた
明るさと温かさで満ち溢れた日々が、そこにはあった
だからこそ、許せなかった…
恵土が死にかける要因になった、一つの国の近界民を
風間「ぎりっ)…」
歯ぎしりする中、戦闘は始まろうとしていた…
死んだとしても許さない。
そう思い、怒りで我を失いそうになった直後…
恵土「何言ってんだよ。
怒りに我を失ってちゃ動きが見え見えじゃん」
なんだ、これは?
恵土「そしたら、あっという間にやられておしまいだぞ?
ランク戦の最中に、私の悪口いわれたからってさあ(苦笑」
そうだ…
5年前、ランク戦が終わった後で言われた言葉だ…
恵土「といっても人のことは言えないか^^;
お前と太刀川の悪口いわれた時、場内全部を爆発させちまったし(苦笑)
今思い出してお前らごとだったのが笑えたww
あっはっはっ!^^w(腹抱え」
風間「笑い事じゃありません;」
恵土「まあ、何にせよ。
いつも通り、平常心でとりかかれ。
まず、己の心を無心にして
隙なく構え、その手で斬り伏せろ。
そうすれば、お前の持つ力を十二分に発揮できるはずだ(微笑)
お前の思いつく最善の手で
最善の未来を、己の手で切り開いて掴み取るんだ。
できるだろ?^^」
できますよ
風間「当たり前です(微笑」
あなたに教わったことで…
何年も、隣に居たんですから……
恵土「よぉし!
次のランク戦も頑張るぞ!(拳上げる)
んでもってあっという間にA級だ!!」
風間「はい」
(二人で廊下を渡っていく。
当時のボーダー本部の基地は構造は変わらず、地下にあった)
頼りがいのある、隊長(恵土)の隣で…
馬鹿みたいなことをする隊員(太刀川)と
すぐ支援をしてくれるオペレーター(沢村)と
これからも、一緒に……