第33章 時
恵土が寝かされていたテントがある
すぐ傍、崖下の木が生えてある平地で敵を待つ中
黒いゲートが発生した。
太刀川「お。来た来た」
それに嬉しそうに太刀川が微笑中
迅「…風間さん」
風間「?」
迅は風間に対し、話しかけた。
迅「ここは任せた。
それと、今立ってるこの地点から見て
北と南にも敵がいるから
俺は太刀川さんと、それを別れて倒しに行ってくる」
風間「頷)解った」
太刀川「じゃあ俺は北な」
迅「ははっ^^言うと思った」
それから後、菊地原と歌川と玉狛第一がそこに駆けつけ
残りは北と南に別れて迎撃といった形に落ち着いた。
しかし、敵はトリオン兵だけでなく
人型近界民まで来ていた。
イリクリニスにとっては
本日が最後のチャンスとなっているため
どうしても手に入れようと躍起になっているようにも見えた。
向かい合ったまま、動かない近界民に対し
駆けつけた人たちの中で、一部はテントの中へ駆けつけ…
小南が強引にテントへ入り、レイジは止めようとし
烏丸はテントの外で、近界民を見張っていた。
菊地原と歌川は風間の後ろに駆けつけ
並んで、風間と同様にスコーピオンを構えていた。
菊地原「…風間さん」
風間「なんだ?これから戦闘だぞ」
その中で、話しかけた。
信じられないけれど、確かめたかったから…
菊地原「一つだけ確認しときたいんですけど…
死んでたんですか?あの人。
ダンプにひかれても刺されても平然と笑って…
護れたんならいいって言うバカ」
振り返って視線を向ける風間さんに
どう考えても恵土だと思いつくような情報を並べて言って問いかけると
風間「…ああ。死んだ」
黙ったまま、顔を近界民へ向けてから言った
その直後、響いてきた。
小南「いや!!;いやあああ!!!;(涙」
レイジ「落ち着け!
また後で必ず生き返る!!」
小南「恵土おおおおおおおおおっ!!!!!;(涙」
肩に手を添えて叫ぶも
涙ながらにしがみつき、悲痛な叫び声が…
迅「!…未来が、動き出した(微笑」
その中、迅は南へ走りながら微笑んでいた
それはいい方向か、悪い方向か…
前者となることを信じ、願いながら……
(1月21日AM4:09~AM6:29更新、1136~1141(6ページ))