第33章 時
次々に陥落する部隊
「なんだ!?」
「敵影はないのに勝手に!」
きゅん
ばたっ
「攻撃なのか!?」
「解りません!!」
戦闘音はせずとも、次々に倒れ行く現状に動揺していた…
今までに過ごした日々が、突き動かし続けていた…
失ってたまるか!
お前たちに、あいつを奪われてたまるか!
その想いが、新たに奇跡を生むとは思わぬまま……
迅(よし、いた。
その前に、全員を切らないとだな)
カメレオンを使うため、スコーピオンを起動させながら構えた。
太刀川『俺にもやらせろよ?』
迅『あー。解ったけど、ぶつからないようにな==(微笑』
太刀川『当たり前だろ。へまはしねえ(にや』
そう言いながら弧月を抜刀する。
その直後、瞬く間に
恵土の周囲にいた軍人を斬り伏せた。
太刀川『おい、縛られてないけれど…
やっぱり』
迅『ああ。死んでる。
それでも、ここからは動かさない方がいい。
光が来て、蘇らせる瞬間までは…
そこから後が、正念場だ』
太刀川『なるほど。
じゃあ、今の間に軍隊の奴らは全員斬りますか(微笑』
迅『そういうこと(微笑』
そして走り出す。
恵土をその場(軍事用のテント)から動かさず
軍人をそのままに、意識のある軍人を斬り続けていた。
ちなみに、トリガーは
生身に当たれば傷付かないものの、気絶するほどの痛みが走ります。
最終的に気絶するので、攻撃に使えば
当たった時点で、気絶が確定事項となるためやりやすい。
その後の記憶処理でも
誤って当たったとしても抵抗を受けず
手間暇かからずに済むからという理由で
そういう設定をしてトリガーを作っていたそうな…;
その後、5分も経たない内に
軍人たちは全員、気を失っていた。
迅『全員倒し終わりましたけど、どうします?
記憶処理でもしましょうか?』
城戸『…いや、国を見る限りアメリカだろう。
紙や情報から見て、これから国に帰還するため
滞在している間だけでも軍人を鍛え上げる形で誘ったと思われる。
事を荒立たせないよう
恵土の人格を付与したトリオン体でも作り出して身代わりにしろ。
恵土なら、どうにかしてごまかせるだろう。
木虎の持つ、そのトリガーでな』
迅『なるほど。了解(微笑』
それから1分後、ゲートが発生した