第32章 奇跡
この人たちは否定しない。望んでくれてる。
ありのままの自分とぶつかって、笑って…
ウザい所も変な所も、全部理解した上で
それごと笑い飛ばして、全部受け入れて…
手を差し伸ばして、迷うことなく握ってくれる。
気味悪がったりもしない。
遠慮なくぶつかり合っては、また笑い合ってる。
怒ることはあっても
気付けばいつの間にか仲直りしてて、また笑い合うことができてる。
最初にやってくれたことだって、小南たちから言われた。
それでも、たまらなく嬉しかったんだ…^^
やっとできた居場所だったから……
小さい時に、ずっと求めてた…
最初の時のように
小さかった時、笑い合えていたのと
同じように過ごすことができたらって…
村人たちとも
最初は、今の皆との関係と同じような関係だった……
それでも、始祖神を復活させる4年前あたりになってから
急激に、先ほど言っていたように変わり始めた。
おそらく、始祖神が
自身の体と土地を結び付け続けていた封印が弱っていたんだと思う。
それまでは、同じように笑い合って
支え合って、大事にし合って過ごし続けていた…
それが一気に変わっても、その想いは変わらなかった
それまでに過ごした時は変わらなかったし
それまでに築き上げた想いは、消えることはなかったから…
そうして今、私はここに立っている。
理不尽だと
それまでのされてきたことを見て評されても言われても
どうでもよかった。
この想いはきっと…
どこまでいっても、永遠に変わらないと思うから(微笑)
だから、白帝ができたんだと思う。
想いの結晶として実現されたのは、それが故か
未だにはっきりとはわからない。
でも、それでいいんだと思う。
人の心なんて、完璧にわかる人なんていない。
それと同じように、全てを理解できる人なんていない。
だから、ぶつかり合っては
離れたり引っ付いたりを繰り返していく…
今ここに在るのは、本当に大事で掛け替えのない人たち
多過ぎて、数え切れないぐらい瞬いている
輝かしい想いを持った、優しい人たち…
この人たちとまた、これからも過ごしていこう…
そういう人たちと出会え、過ごせることこそが…
何よりの『奇跡』なのだから……