第32章 奇跡
恵土「・・」
風間「…;(汗」
その後も映像は進む。
過去の時を、はっきりと移しながら…
その日の夜、風間は一人で公園にいた。
恵土「風間、聴いたぞ?
私の悪口言った奴、半殺しにしたんだって?」
風間「…」
自販機の左横にあるベンチに座ったまま動かない風間に対し
恵土は自販機の前まで歩み寄って、風間に話しかけたが
風間は恵土を一べつしながらも、何も話さなかった。
恵土「苦笑&溜息)…
缶コーヒー、ミルク入っててもいいか?(微笑」
風間「…(頷」
そう自販機に向き直りながら言い
話しかける中、頷いていた…
チャリン
がたっ
それを二回繰り返した後、隣に座った。
ぶしゅっ
缶コーヒーを開けてから、風間の前に立ち
それに風間は、思わず顔を上へ上げていた。
恵土「ほら。私のおごりだ^^」
風間「…ありがとうございます(お辞儀」
それを受け取り、飲み出すのを見てから
満足げに微笑んで、隣に座りながら自分の分の缶を開けた。
恵土「お前…
小南から聴いたけど、そんなに怒る内容じゃないぞ?
かー!
やっぱりホッカホカのコンポタージュはおいしい!^^」
ちなみに、両方共にホットである。
夏とはいえ、夜は冷えるかららしい。
風間「………許せなかったんです」
恵土「ん?」
長い沈黙の中、返ってきた答えに首を傾げた。
風間「恵土先輩の事情は、小南から聴いて知っています」
恵土「ありゃま。あいつ話したのか。
そういや言ってたことがあったっけ。
信頼出来る人には話してもいいかって。
玉狛の奴等には話してあるからなあ(ごくごく」
風間「太刀川は迅に聴いたそうですが…
最初に聴いた時、本当にショックでした」
恵土「ふぅ~ん(ぐび」
飲みながら話す中、風間は話し続けていた…
風間「…と同時に、いたたまれなくなって…
あなたが信念を持っているのを知っていて…
その理由を直に聴いた時にも、感嘆ばかりでした」
恵土「?どんな言葉を言ってたっけ?」
風間「!
忘れたんですか?」
恵土「詳細は忘れた。
だけど、相手に
自分が今まで味わってきたような…
それと同じような苦しみや痛みを味あわせたくないって内容だけは覚えてる」