第32章 奇跡
2年と2か月前、田中隊は解散した。
だが、チームを組むことにした二人はと言うと…
風間「俺のチームに入って下さい。
さもなければこのまま切り落とします」
恵土「ええええええ!!!!!??;」
風間は勧誘でなく、脅しを決行していた;
先程まで普段通りに並んで、道中で話していたのだが
気を許しているが故か、油断し切っていた恵土の背後から
風間は首にスコーピオンをつきつけ、低い声で言っていた。
恵土「怖いわ!!;やめようよマジで!!;」
そう両手を挙げていた頃、太刀川は…
次に入ってくる隊員の中で、目星をつけていた;
太刀川「恵土だったらシューターを教えそうだなあ(ぼそ」
それは当たっていた;
風間「入るか入らないか、どちらか言って下さい」
恵土「近い近い近い!!;
解った!;
今から模擬戦をやろう!!」
風間「答えになっていませんが?(ゴゴゴゴゴ」
恵土「だから
お前が勝ったら入る!お前が負けたら入らない!!;」
風間「負けるに決まっているでしょう」
恵土「何を言うか!!
お前は成長した!
今のお前なら、傷一つ付けられなくても
当てることは出来なくても、何かは出来る!!」
風間「では何ですか?」
恵土「えっと…
私はトリガーを一切使わない。
30分以内に足の裏以外を地につかせたら勝ちってことで^^;」
風間「やりましょう、今すぐに」
それから模擬戦をすることになるも…
恵土「じゃあ始めようか。
悪いけど体術は使うぞ?生身のままで」
風間「解りました」
その直後、風間が斬りかかってきた。
その後…
恵土「ぜえー;ひぃー;」
両膝の上に両手を置きながら息をあげ、ばてばてになっていた;
恵土「トリオン体相手にっ;生身はきつ過ぎ;」
風間「くっ」
関節を押さえたりするも
即座にスコーピオンを生やされ、それを感知と同時に離れたり
モールクローを避けるために離れたり
足の置く場所を小刻みに動かせ続けたり
凄まじく激しい動きとなっていたのだが…
残り数秒…
風間は凄まじい勢いで、最小限の動きで刃を連続で振り続け
恵土は10連続の刃を辛うじて避けてから、ふらつき
恵土「死ぬ;息が)…;(滝汗」
風間「!(ここだ!」
そこに風間が跳び付いて押し倒し、尻餅をつかせた。