第5章 クリスマス
恵土「…そりゃあ、今は少し違う…
やっと、護りたいものが出来た…
少しずつでだが、知っている世界が広がってきた…
それらが全て…
知っているもの、理解しているもの…
それらの全てが、無に帰す。
そんな思いを味わったからこそ…
そんな思いを味わう中で、トリオン兵に殺されかけたからこそ…
私は、思うんだ…
もう二度と、失いたくないって…」
風が、恵土たちの髪を撫でる
優しく夕日が照らし、沈んでいく…
恵土「それでも…
そのためなら、自分は要らないとも思える…
私にとっては
自分よりも、その日々を護れることの方が重要だから……
それでも…
本当は、解ってるんだ…
皆は喜ばないって…
逆に苦しんで、泣く人だっているだろうって…
だから…苦しいんだ…
単純な問題じゃない。
それでも、一つで終わるものでもない…
苦しくて、どうすればいいのか解らなくもなる…
それでも、やっとお前たちに出会えたんだ…
そして…
お前らが笑って過ごしていられるのが…
幸せでいられるのが、私にとって何よりの幸せなんだ^^(涙」
三輪「!」
そう呟かれる中、涙が零れ落ちていく…
恵土「私さ…
本当に、嬉しいんだ…
今、こうやって一緒に過ごせてるだけでも
とっても幸せでさ…(微笑)
それを味わうことができたのも…
その幸せを、噛み締めることが今できるのも…
それらが、あったからなんだって……」
三輪「…
(なぜだ…
何で俺は…こいつの考えに、同意しかけて…」
恵土「…だから、生きるよ。
たとえそれが、お前の否定する道だとしても…」