第31章 楽しみ
聞いていた人たちは、驚きと共に怒りが入り混じっていた…
秀次「どういうつもりで!!」
恵土「そりゃ決まってるじゃん。
小さい時から、人身御供扱いだったんだよ」
『?』
風間「…;(溜息)
人身御供(ひとみごくう)というのは、人間を神への生贄とすること。
生贄(いけにえ)とは、神への供物として生きた動物を供えることだ。
つまり…
生きながらにして、利用されているという点だ。
こちらに書かれてあるように
災害を避けるために最適なものと言ったように書かれてある。
始祖神から神の力を持つのに
ふさわしいと選ばれし者は、始祖神の寵愛を受けし者。
その内の誰かが居なければ、村に災害が降りかかる。
そのため、一族の中でも一人だけはいないといけなかった…
そして…
即座に傷が自然と治るという点から、面白がられて傷付けられるのが日常だった」
恵土「うんうん(二度頷)
おかげで、幾分かは近界での迫害とかは平気だったし。
神様っているんだねえ^^♪」
ばぁん!!
その直後、凄まじい音と共に壁に拳が叩きつけられた。
恵土「?どしたの?」
秀次「お前は…それでいいのか?」
恵土「いいよ」
秀次「!(ぐっ)
いいわけあるか!!」
恵土「何言ってんの?(きょとん
そのおかげで、皆笑っていられたんだからよかったじゃん」
秀次「正気なのか?こいつは…)
よくないの決まってるだろ!
お前の幸せh
恵土「だから、皆が笑っていられたんだからよかったじゃん(微笑)
私が傷付けられて遅れた時も、朝休めていいなぁ~だったし
こけた時も、指さしてすっごく楽しそうかつ幸せそうに笑ってたし
朝の会でも、こんな走り方してるんだぜぇ~って変な走り方したり
あと持ってる奴を壊されたり、ひっくり返されたり
他にも悪い部分を指摘して『悪い奴だから何したっていい』ってやってきたり
全員から嫌われてる運命だって言われ続けてきたし、消えろとか死ねは普通だったし」
秀次「震)やめろ…」
恵土「あと、
秀次「お前は辛くないのか!!??(涙目」
遮るよう叫びながら揺する中
恵土「?本当に何言ってるの?
あいつらが幸せならそれでいいじゃん。
なのに何で?何で怒ってんだよ…
私にはそっちの方が解らないよ」
その言葉は、闇と共に響いた…