第31章 楽しみ
陽太郎「ふっふっふっ。108%!b」
雷神丸「ばふっ(がさっ」
口でくわえあげた紙に書かれていた数字は…;
陽太郎「200だとおおお!!!!??(汗」
あまりに高い数値に、陽太郎が驚きながら叫ぶ中
恵土「っていうか…
何で皆して、私との相性ばっか計ってんの?;」
心の中での疑問が、思わず口から出た…
その後…
『好きだから』
恵土「!!??//」
小南「だって、ねえ?
初めて会った時の話、覚えてる?」
恵土「…覚えてる」
小南「まあ、その話に関しては後ででもいいわ。
とりあえず!
あんたのおかげで助かったってことだけは忘れちゃだめよ!!」
レイジ「それなら、俺にも同じことが言えるな。
あの中で助け出してくれなければ、おそらく俺は死んでいた。
近界民から子供を庇った父親が殺されてから2年後
同様に、近界民から父親以外の家族を殺され
殺されかけた俺を恵土先輩が助け出し
玉狛で保護してくれたのが、今から7年ほど前。
その後、近界民を憎んで荒れていた。
どうしても、許すことができなかった…
当時の俺は、玉狛支部の在り方に反発していて
恵土先輩はあえて本部で、必ず生きて帰って来れるように鍛え上げてくれた。
それから後に話し合って気付いた…
人として生きる道を、恵土先輩の中に見出した。
人とは何か、何が原因でそうなったか、憎むべきは何なのか、
それを向けるべきは、どうあるべきかは果たして何なのかを…
それからボーダーに入ってから、B級になって玉狛に転属し
玉狛第一の『最初の隊長』だった恵土から受け継いで、今の俺がある」
小南「そういえばレイジさん
本部のボーダー隊員として入ってから2か月後に
玉狛に入って来ていたような気が…」
レイジ「ああ。そうだな」
恵土「そういや…
「もっと力があれば!
そうしていれば、きっと…
失わずに、皆が生きて帰れたはずだったのに…」って
死に物狂いで、自分でも自分を本部で鍛え上げてたよな;
あの時のレイジは血眼で鬼気迫りまくってた気が…;」
レイジ「俺には…
当時の俺には、それ以外が見えていませんでした。
まだまだ未熟だった。
人としても、ボーダー隊員としても…」
俯きながら言うレイジの目は、どこか遠くを見つめているように見えた…