第31章 楽しみ
菊地原「それで、模擬戦の勝敗はどうなると思います?」
風間「そうだな…
あの人の戦術は、言いあげていけばきりがない。
過去の映像を見たが、全てが被さっていないようにしてあった。
スコーピオンだけでも
ぶつかる部位からスパイク状にして生やし
壁や相手に突き刺し、移動させるか移動して避け
それを足裏から生やして壁を走ったり
動きや走りを加速させて、タイミングをずらして倒したり避けたり
走っている最中に斬りかかられり撃たれたとしても
壁を踏みしめた直後
即座にブレードを伸ばして延長させることで
当たるタイミングをずらして完璧に避けながら
刃の先を見せると同時に伸ばして斬り、仕留める。
言いあげていってもきりがない」
菊地原「…今まで戦いましたけど
一度も掠ったことも当たったこともないんですよね;
やっぱり、あの伝説って本当なんですか?」
風間「本当だ。
実際、あの人は一度も攻撃を掠ったり当たったことが無い。
もし当たることがあったとしても
攻撃や防御のタイミングをずらすために、自ら当たった時だけだ」
菊地原「あー。ありましたね;
通算5万8251回戦いましたけど惨敗でした;」
風間「そうか。
俺はその5億倍はやっている」
その言葉に、固まった…
菊地原「え?;」
風間「最初の時、最初の弟子候補ということで
3日間不眠不休で、10倍の感覚になるようにされながら
ずっと戦い続ける中、それに耐え抜いて食らいつき続けるという試験を受けた」
菊地原「怖っ!!;
って29兆1255億回!!??;」
歌川「ということは30日の長さに感じるような状態で!?;」
恵土「あと3時間だったよね;
こっちの時間からすれば、たったの18分;」
風間「500億もの近界民を倒したと今まで聴いていましたが
実はそうじゃなかったんです」
恵土「へえ。じゃあ戦闘数は何回?」
風間「過去の映像を全て見て解ったのですが…
生まれてから2016年2月17日に至るまでの通算戦闘数は
1京8524兆6973億6308万2985回で
全て無敗無引き分け、つまり全勝でした(キラン」
『!!!??・・;』
衝撃の事実に、その場にいた三人は目が点になった;
っていうか風間さん、何で何気に得意げ?;
風間「頑張って数えましたから(キラン」