第31章 楽しみ
その頃、当の恵土はというと
恵土(「そんな理由で居座らないで下さい」
そう溜息つきながらでも、追い出そうとすればできたのに
しないでいてくれたじゃん。
困ったような顔をしながらでも、苦笑交じりに笑ってくれてたじゃん)
昔のこと(463ページ参照)を思い出していた。
恵土(いつだって受け入れて…
全部知った上で大事にしてくれて…
面と向かって向き合ってくれて…
真っ直ぐに見て話し合ってくれて……
だから…本当に、居心地がよかったのに;
だから…)
そう涙を流しながら思う中、先ほど言われた言葉を思い出し
恵土(やっぱり…
本当は、迷惑だったんじゃんか;
やっぱりいない方がよっぽどよかったくせにっ;
あの時、やっぱり無理して言ってたんだ;)
そのあの時とは、昔のこと…
恵土「私と一緒に居て、辛くない?迷惑じゃない?嫌じゃない?」
第六感で周囲の感情を感じ、悲しそうな顔をしながら呟いていた…
不安になりながら……
風間「嫌じゃないですよ。
寧ろ、たくさん助けられてきました。
トリオンの調節でブレードの形や長さも変えられる反面、ブレードを伸ばすと耐久力が落ちることから
ブレードのリーチを確保するため、ブレードの真ん中に穴を開けるように助言してもらったり
耐久力が低いことから
受け太刀をするのではなく、相手の攻撃に平行に
真っ向から逆らわず、添わせて横向きに力を加えることで
防御の面にも使える点があるということ…
様々なことを学びましたし
人としても大切なことを、沢山教わりましたから(微笑」
恵土「ぱあ)そっか^^//」
笑って言ってくれて、とても安心したんだ…
風間「後で模擬戦に付き合って下さい。
あなたの戦術はとても参考になりますので(微笑」
恵土「いいぞ^^♪」
そしてまた、今日という日が過ぎていった…
恵土(無理して傍に居てたんだ;
無理に、気を使って言ってくれていたんだ;)
涙ながらに、走りまくっていた;
緑川「え!?;」
出水「うわぁ;」
陽介「こりゃきついわ;」
太刀川「風間さん、南無三=人=;」
小南「言ってる場合じゃないでしょ!;
あんた達も探しなさい!!;」
事情を説明してから数分後
テーマパーク内は、必死になって捜索する人たちで溢れた…;